45年ぶりに復活。康芳夫が仕掛ける伝説のSMクラブ「家畜人ヤプー倶楽部」とは?

 

2015年某月某日。新宿2丁目のBARにて

タキバヤシ「ここの場末感半端ないっすね。それにしてもなぜ新宿なんですか?」

ヒダカ「かつて新宿に『家畜人ヤプー倶楽部』というSMクラブがあったんだよ」

タキバヤシ「家畜人ヤプー?」

ヒダカ「三島由紀夫や澁澤龍彦らが絶賛して、戦後最大の奇書とも言われている小説。康さんはこの本の全権代理人でもある」

タキバヤシ「そんなことまで…」

ヒダカ「この小説の世界を具現化したのが『家畜人ヤプー倶楽部』で、かつては野坂昭如、遠藤周作、吉行淳之介など、多くの著名人や文化人が通う会員制のサロンがあったんだよ。どうやら康さんはそれを45年ぶりに復活させるらしい」

タキバヤシ「それにしてもこの怪しい雰囲気…一体なにが…(ゴクリ)」

ヒダカ「おい、なにか始まるぞ」

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Maria Luna

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Odile「あたしたち、バーレスク戦隊・Love Attack!」

タキバヤシ「ヒ、ヒダカさん、刺激が強すぎてこれ以上見せられません!」

ヒダカ「うるせぇ。ちっと黙って見てろ」

タキバヤシ「ヒ、ヒダカさん? ダメだ全然話聞いてねぇ」

 

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康芳夫「君がまぐまぐ通信かね?」

タキバヤシ「え? あ、はい!(通信はつかないけど)。あ、あなたはもしや康芳夫さん?」

康芳夫「まぐまぐ通信に言っておきたいことがある。今日のは打ち合わせも兼ねた復活祭ということで、軽いジャブのつもりだ。8月8日の『家畜人ヤプー倶楽部』はもっと刺激的な見世物を用意するから覚悟しといてよ」

タキバヤシ「(見、見世物…あの虚業のはじまりといわれる。確かにさっきのヒダカさんの眼差しにはリアルがあった)今度もエロいSMクラブにするんですか?」

康芳夫「エロではない、エロスだ。そもそもSとMと分けているけど、SもMも本質的には同じなんだよ。エロスへのアプローチが違うだけで。かつて多くの芸術家がこのクラブに通っていたけど、エロスを刺激するだけで多くのインスピレーションを得られると言っていた。私は、そういうインスピレ ーションを刺激するリアルな場を復活させたいんだ」

タキバヤシ「次も新宿でやるんですか?」

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康芳夫「かつてのヤプー倶楽部は王くん(王貞治)が所有するビルの一階だったんだ。王くんがホームランを打ちすぎて有名になっちゃってね。ある日電話がかかってきたこともあったよ。『やめてくれ』ってね。だから人様に迷惑をかけないように、今度は下北沢の舞台でSMショーとして見せたいと思っている」

タキバヤシ「(世界の王貞治を『王くん』)。しかしなぜ、このタイミングでこのクラブを復活しようと思ったのですか?」

康芳夫「『家畜人ヤプー』はフランス語訳も出版されてサド賞を受賞したし、今度は台湾でも中国語版が出版される。時代がようやく追い付いてきたんだよ。でも本家本元の日本がぬるいことになってるから、もっとビンビンにしてやろうかと思ってさ。時代の閉塞的状況をひっくり返すのが虚業家の使命でもあるから」

タキバヤシ「ビ、ビンビン…。SMショーというのなら女王様とかいるんですか?」

康芳夫「これかね」

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タキバヤシ「ちょっちょっちょっーーっと!これ以上やめてください」

康芳夫「これを構成するのが月蝕歌劇団の高取くんといってな。彼は秋(10月末に上演)に『家畜人ヤプー』 の舞台版も演出する男だ。45年前よりももっと客をビンビンにしてくれると思うよ」

タキバヤシ「でもなぜ舞台という手法をとったのですか?」

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康芳夫「舞台というのは、虚と実を振り子のように行き来して世間と戯れ続ける場だ。つまりステージの世界で繰り広げられるのは虚そのもの、そしてステージと区切られた客席は実。しかし観客はその虚を見ながら、そこに実を見出すんだよ」

タキバヤシ「え、ええ…」

康芳夫「まあ、人生は芸術そのものってことだ。じゃあ8月はよろしく」

虚と実のあいだで

ヒダカ「タキバヤシ、おまえ、せっかくのバーレスクショーなのに、なにやってんだよ」

タキバヤシ「ヒダカさん、あれが昭和を動かしたシスの暗黒卿、いや、暗黒プロデューサーなんですね。初めはなんてロッケンロールな人かと思いましたが、その目線というか、考えはすべてを俯瞰しているようでした。まぐまぐのメルマガ名が『全地球を睥睨するスフィンクス』となっているのもそういうことなんですね」

ヒダカ「は? おまえ何言ってんだ? 康芳夫さんは今日ここにはいないよ。所用で行けないって連絡あったし」

タキバヤシ「え、じゃ、自分がさっき話したのは…」

ヒダカ「お前酒飲み過ぎて酔っ払ってんじゃないのか? あるいはバーレスクの刺激が強すぎて夢でも見たとか」

タキバヤシ「いや、自分は確かに…」

ヒダカ「おまえ幽霊でも見たのか?」

タキバヤシ「ユーレイ…はっ!ゴースト!やはり康芳夫はゴースト説?」

ヒダカ「バカ、いい加減に夢から戻って来いタキバヤシ。帰るぞ」

タキバヤシ「自分が見たものは夢か幻かゴーストか…自分がまさに虚と実を振り子のように行き来するとは」

 

おしまい。

 

※この物語はフィクションですが、昭和を動かした暗黒プロデューサー・康芳夫は今でも実在し、8月8日の「家畜人ヤプー倶楽部」も確かに開催されます。詳細は以下にて。

 

家畜人ヤプー倶楽部

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<日時>
2015年8月8日(土)
第一回め:開演時刻 18:30 前売り(予約)3500(当日会場払い)
第二回め:開演時刻 20:30 前売り(予約)3500(当日会場払い)

<会場>
家畜人ヤプー倶楽部@下北沢
※下北沢 Blue Monday(東京都世田谷区北沢2-19-10 2F 3F(イベント開催会場)
アクセス:下北沢駅南口改札出て右側すぐ0分。みずほ銀行ATM右側の階段上がって2階)

 <お問い合わせ先>
家畜人ヤプー倶楽部運営委員会( E-mail : yapou-event@yapou.club )

<メディア取材・お問い合わせ>
家畜人ヤプー倶楽部運営委員会( E-mail : yapou-press@yapou.club )

 

取材・文/タキバヤシ


 

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著者:康芳夫

1937年東京西神田で、駐日中国大使侍医の中国人父と日本人母の次男として誕生する。東京大学卒業後、興行師神彰の元で大物ジャズメン(ソニー・ロリンズ)などの呼び屋として活躍。その後独立、三島由紀夫が通いつめた「アラビア大魔法団」、「インディ500マイルレース」などを呼ぶ。また、ライフワークとしての、『家畜人ヤプー』プロデュース、ネッシー捕獲探検隊結成、モハメッド・アリ戦の興行、かのオリバー君招聘、アリ対猪木戦のフィクサーなどをこなし、メディアの風雲児として活躍を続けている。2014年から映画俳優デビュー(中島哲也監督の『渇き。』)し康芳夫フィールド拡大中。こちらは『康芳夫』発行の無料メルマガ(有料メルマガスピンオフ版)。

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