科学的根拠アリ。男性が若い女性のニオイを「良い香り」と感じる理由

 

一夫多妻型は、1つの強いオスが多数のメスに子供を産ませることでDNAを洗練していく特徴がありますが、リーダー交代のたびに子供が大虐殺されるパターンが多く、繁栄増殖には向いている方法ではありません。故に生態系でも上位のものが一夫多妻型になることが多いのでしょう。

乱交型は、あれこれ交尾しまくって誰の子か分からないようにしてしまえば、誰かが責任を一手に引き受けるのではなく、みんなでとにかく助け合って生き残る数を増やしていこうという繁殖形態です。

この差異から来る男女の価値観についてはまた後日。今回は、そうした穴蔵生活の中で「におい」について我々の先祖が獲得していたであろう能力から、男女の差異に迫ってみましょう。

洞窟などで小さな群れで暮らしていた我々のご先祖は、繁殖行動は主に夜行われていたと考えられています。それ故に、男は若い女の臭いにはわりと敏感で、現代の男もまた女性の臭いにはやたら気がつくし、年齢も臭いで分かるわけです。

逆に女性は、近親交配を避けるために、近親者の異性の臭いを不快と感じるように進化し、病気の有無を判断するために男の臭いを感知させるようになりました。故に基本的に男とは真逆のベクトルで臭いに対しての本能を持つわけです。

この臭いに関する差異だけみても、女性の香水つけすぎは嫌がられ男の無頓着から発される臭い(太りすぎや、病気、喫煙状況から出る臭い)はモテなさをさらに増幅するものであると言えるわけです。

なので女は若いうちは香水をつけすぎるともったいないことになり、加齢と共につける香りは柑橘系などの嫌がられない香りを選ぶほうが無難といえます。男は、変な香水をつけるより、出来るだけ健康かつ清潔にいることが望ましいわけです。

もちろんそれだけでモテパラメータが劇的に変化するわけではないのですが、少なくともマイナスに傾くことを避けることくらいはできるはずです。

特に「におい」は以前の体臭や口臭の時にもまとめたように、悪化して好かれる要素はないので、日々運動と食生活には気をつけると良いわけです。

image by: Shutterstock

 

アリエナイ科学メルマ
著者/くられ
シリーズ15万部以上の不謹慎理系書「アリエナイ理科ノ教科書」著者。別名義で「本当にコワい? 食べものの正体」「薬局で買うべき薬、買ってはいけない薬 」などを上梓。学術誌から成人誌面という極めて広い媒体で連載多数。
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