敵は生徒だけではない。保護者も顧問も加担する部活内いじめの対処法

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中学校から本格的に始まる部活動は、子どもたちの体力増進や精神力の向上に貢献するとされています。しかし、部内で深刻ないじめが横行しているとしたら…。無料メルマガ『いじめから子供を守ろう!ネットワーク』では、ネットワークがこれまで相談を受けてきたという部活動でのいじめの実態を上げながら、子供たちを守るための方法を紹介しています。

いじめと部活

いじめは中学1年、2年生のときが最も多くなると言われています。その原因の一つに部活動があるといえます。

先日、中3の女子生徒のお母さんから、バドミントン部でのいじめ相談がありました。その子のいじめは、中1で入部してすぐに始まりました。その子が目の前にいるのに、まるでいないかのよう扱われます。

「あいつ、いないほうがいいよね」
「私たちだけなら楽しいのにね」
「うざい、チョーうざい、死ね」
「死んでしまえばいいのに」
「ホント死ねばいい」

部のユニフォームを決めるときにも、内緒で勝手に決められてしまいました。学校外で練習するときにも、みんなは待ち合わせして行きますが、この子には知らされません。

加害生徒の保護者までもいじめに加担してきました。遠征に行っても、車に乗せてもらえず、1人だけ雨の中を歩いて帰らされたこともありました。コーチに助けを求めても「あなたが皆の中に入っていけばいい」とはねのけられ、顧問の教師も取り合ってくれないというものでした。

学校という閉鎖空間の中に、「学級」という閉鎖空間があります。簡単に逃げ出させない空間がいじめの温床となりやすいのです。中学になるとさらに加えて「部活」というまた別の閉鎖空間が生まれます。特に「部活」には、横の関係だけではなく、縦の関係、先輩後輩関係もあります。その分、複雑な人間関係が構築されることも原因の一つだと思います。

いじめのきっかけも多様です。いじめられた子の話を聞いてみると

「みんなと同じにできなくてどんくさいから」
「自分が部長に任命されたのがきっかけで」
「みんなに注意したから」
「わからない。いきなりLINEから外された」
「先輩の機嫌が悪くて」

とさまざまないじめのきっかけが出てきました。

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