子どもが嘘をついたとき、親がとるべき3つの行動

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いくつになっても手がかかって、愛おしい存在である我が子。日々の成長に喜びを感じる反面、悩みがつきないのも子育ての醍醐味かもしれません。今回は、「子どもの嘘」をやめさせたいお母さんからの相談です。家庭教育アドバイザーの柳川由紀さん著・『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』からご紹介いたします!

Question

子どもが嘘をつきます。やめさせるには?

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4歳の息子が最近よく嘘をつきます。「明日の準備した?」「したー」、「お片づけは?」「したー」でも実際はしていません。また、「今日Mちゃんが僕を叩いたから僕泣いちゃった」保育園に確認してもそんな事実はなく、子どもに伝えると「そんなこと言ってないよ」ととぼけます。
(6歳女児、4歳男児のお母様より)

家庭教育アドバイザー 柳川由紀さんの回答

幼児期の子どもが嘘をつくのは成長のあかし。高度な認知能力を発揮しているサインです!厳しく罰せずに正直さの美徳を伝えましょう。
学童期や思春期につく嘘と違い、一過性と考えられます。以下のポイントを押さえて対応しましょう。

1.嘘にも種類がある
自分を守るためにつく嘘、親の気を引くための嘘、事実と違うと承知でつく嘘、わからずつく嘘、などがありますので、どの発達段階でも非難せずにまず聴くことです。

2.聴くこと
子どもの言葉を受け入れましょう、たとえ嘘でも。そして、子どもと一緒に事実を確認します。「できてないじゃない!嘘ついちゃダメでしょ!」などと嘘をついたことを責めるのではなく、「あら?まだ途中かな?じゃあ一緒にやろうか」と片づけや準備のことだけに注目しましょう。
子どもが正直に話したら、「本当のことを言ってくれたのが嬉しかった、ちゃんと話してくれてありがとう」と、前向きな表現をしましょう。「嘘つきな子は嫌われる」などのネガティブな表現は効果がありません。

3.子どもに嘘をつかせないための心得
・悪いことをしたら悪い結果が待っているというニュアンスをさけ、前向きな表現で親の気持ちを素直に伝える
・嘘をついたこと自体を責めすぎると、子どもは本当のことを言いにくくなるので過度に責めない
・正直に話したら、前向きな表現で親の気持ちを素直に伝える
親自身が嘘をつかず素直に謝る。

家庭教育アドバイス……「子どもの嘘はよくあること」

幼児期の嘘は、成長している証拠です。親としては子どもが嘘をついたら、それを学びの場にしていきましょう。大人でも子どもに知られたくないことをやんわりとごまかすこと、ありますよね?だから嘘をゼロしようと躍起になるよりも、「正直は人から信頼される」ことを子どもに教える方が大事です。

「嘘つきは泥棒の始まり、嘘をつく子は嫌われる」「怒らないから本当のことを言いなさい」と言いがちですが、「本当のことを言ってくれると、とても嬉しい」という親の気持ちを伝えることがとても効果的です。というのも子どもに限らず、人は相手が喜ぶことをしたくなるからです。質問で追い込んだり、責めたりする前にまず、正直であることの重要性を教えるチャンスだと思いましょう。

image by:Shutterstock

『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』
家庭教育のプロとして、教育相談員の経験を生かしながら、親としての接し方のコツをお伝えします。専門である教育心理学、家庭教育学をベースに家庭の中でできる「子どもを伸ばすためのコミュニケーション術」を「親の力」に視点を置き、毎週月曜、木曜の二回に亘って配信予定です。乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生など発達段階に応じた子どもへの声掛けを具体的にご紹介します。
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