プロ野球は「2軍選手」をどう扱ってるのか?知られざる「昇格」事情

shutterstock_71722189 copy
 

交流戦も終わり、パ・リーグはホークスの独走状態、セ・リーグは近年稀に見る混戦具合のプロ野球ですが、熱い戦いが続いているのは1軍の球場だけではないようです。メルマガ『プロ野球イースタンリーグ情報メールマガジン』では、12球団の知られざる2軍事情を解説。かつては、「育成」と「調整」の場だった2軍ですが、近年その役割が変わってきているそうです。これを読むと、一軍の試合に出ている選手たちが、いかに選ばれし選手なのかを改めて感じさせてくれます。

複雑化する「2軍」の位置づけ…育成と調整だけでない様々な人間ドラマ

「育成」と「調整」の2つのベクトルがテーマとなるプロ野球の2軍だが、現在では、それだけでは語り尽くせない「2軍と2軍選手のあり方」が存在している。

「育成」ベイスターズ・柿田裕太…ドラフト1位選手の3年目の決意

10日付けの日刊スポーツに、ベイスターズ3年目の柿田裕太投手を特集する記事が出ていた。

柿田は、松本工業高校から日本生命を経て、ドラフト1位で2014年シーズンからベイスターズでプレーしている右腕。

14年度は13試合に登板し7勝5敗、防御率3.93。15年度は18試合で5勝3敗1セーブ、防御率3.88。この年は99.2回を投げて、ベイスターズでは唯一、イースタンリーグの規定投球回数をクリアしている。

今季は10日までに5試合に登板して3勝1敗、防御率は4.76。

10日に平塚球場のファイターズ戦で先発した柿田は、6回を投げて1失点で勝利投手となった。ただし内容は「良い」とも「悪い」とも判断のつかないものとなった。

まず1回表、先頭打者の近藤健介にストレートの四球を出すと、次の松本剛にもボール2。3球目に松本剛が振ってきたところからストライクが入り、この回は得点圏に走者を進められながらも無失点で切り抜けた。

続く2回には、チームメイトのエラーから広がった満塁のピンチで、押し出し四球を出した。そうかと思えば、3回以降はスイスイ投げる。

昨年に見た時も、立ち上がりに苦しんでいる印象があった。それでも長い回を投げれば、それなりの失点でゲームを作る。

3シーズンで防御率が3点台後半から4点台にあるのは、立ち上がりの不安からだろうか。

さきほどのスポーツ紙によると柿田は「今年1軍に呼ばれなかったら最後と思って投げている。結果を出し続ければ1軍に呼ばれると信じている」というようなコメントを残している。

8月で24歳になる3年目のドラフト1位右腕は、育成と調整の間で1軍昇格を見据えて登板を続ける。

print
いま読まれてます

  • プロ野球は「2軍選手」をどう扱ってるのか?知られざる「昇格」事情
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け