判決無視を決め込む中国、世界は「やったもん勝ち」を認めるのか?

 

日本はどうするべきか?

日本は、「平和ボケ」することなく、恐れすぎることなく、「適切な対応」をしていく必要があります。

まず、「中国は何を狙っているのか?」をはっきり知っておきましょう。第1に尖閣第2に沖縄。実際、中国は、「日本には尖閣ばかりか沖縄の領有権もない!」と宣言しています。証拠はこちら。

反日統一共同戦線を呼びかける中国

しかし、実際に「戦闘」に発展する可能性があるのは、今のところ「尖閣だけ」です。ですから、日本は「人民解放軍が尖閣に上陸したら、即座に駆逐する準備」をしておかなければなりません。

ルトワックさんも言っていますが、「まずアメリカと相談して」とか、「まずは国連安保理に」などとグズグズしていれば、尖閣は永遠に中国のものになってしまいます(ウクライナは、そうやってクリミアを永遠に失った)。そうなれば、次は沖縄が視野に入ってきます。

日本が考えるべきことは、「自力で断固として尖閣を守ること」(人民解放軍が上陸したら、即日駆逐するべきです)。

そして、誰が大統領になっても、アメリカとの関係をますます強化していく。確かにアメリカの力は弱まっていますが、「尖閣を侵略したら、アメリカが出てくるかもしれない」と中国が信じているうちは、何もできません。

さらに、将来中国と並ぶ超大国になるのが確実なインド、同じ懸念を共有するベトナムフィリピンその他の東南アジア諸国オーストラリアなどの関係をますます強めていきましょう。

日本国民は中国をとても怖がっていますが、「悪いのは仲裁裁判所だ!」と叫び、孤立にばく進している国は怖くありません。

怖いのはむしろ、「日本が孤立する」、あるいは「日本が孤立させられる」ことです。そして、ある国が「孤立する」理由は、いつも決まっています。「民族主義的になるとき」そんなわけで、安倍総理には、くれぐれも「抑制的」であって欲しいと思います。

image by: Wikimedia Commons

 

ロシア政治経済ジャーナル
著者/北野幸伯
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