毎回、ビジネスでもプライベートでも役立つ「人間関係を円滑にするワザ」を伝授してくださる、無料メルマガ『東北NO1メンタルトレーナーが送る『自信をはぐくむ、幸せな自分のなり方』』の著者・吉田こうじさん。今回は、つい口にしてしまいがちな「否定命令」があなたの人間関係をこじらせているかもしれない…というお話です。
人間関係を余計にこじらせてしまう「否定命令」
私たちのモチベーションや行動のエネルギーは「快を得る」か「不快を避ける」かに強く反応します。特に「不快を避ける」エネルギーは、私たちの防衛本能につながっているものなのでよりパワフルに行動を促します。
これは人間関係にも言えること。
「あの人のこういうところが嫌い」
「あの人のこういうところを直して欲しい」
「あの人のこういうところが許せない」
こうした「不快を避けること」に私たちの思考はフォーカスしやすいし、感情も動きやすいし、実際に相手に言ってしまいやすいのです。具体的に言うと、「◯◯して欲しい」とは言わずに、「◯◯をやめて欲しい」と言うことが多いということ。「落ち着いて持ってきて」と言わずに「こぼさないで!」と言ったり、「綺麗に使ってね」と言わずに「汚さないで!」と言ったりします。
実は、「◯◯はしないで!」というのは「否定命令」といって逆効果をもたらします。「散らかさないで!」と言われると余計に散らかしてしまう。「緊張するな!」と言われると余計に緊張してしまう。「見ないで!」と言われると余計に見たくなる。
昔話の「鶴の恩返し」を思い出してください。「絶対に見ないで!」と言われたから、おじいさんとおばあさんは見ちゃうのです。
心理は注目した部分が拡大します。直して欲しい部分に注目すれば、直して欲しい部分がより拡大するのです。これが「否定命令」の力です。
人間関係でお悩みを抱えているとき、もしかしたらこうした「して欲しくないこと」ばかりを相手に伝えているせいで、イライラすることが拡大しているのかも知れません。「何をして欲しくないのか?」ではなくて、「何をして欲しいのか?」、それを伝えることでコミュニケーションが変わりますよ^_^
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