現役アナウンサーが警告。重ねすぎるとかえって「無礼」になる敬語

 

日本語の中でも、特に敬意を表す言葉は、重ねて使われる傾向が見られます。例えば、お味噌汁のことを、おみおつけ、とも言いますが、この「おみおつけ」とは、漢字で書くと、「御御御付け」であり、言葉を丁寧にする「お」を、3回も重ねているんですよね。このように、丁寧や尊敬の意は、たくさん込めるのが、サービスである、というような感覚が、日本人にはあるように思います。

日本人と日本語の性質上、丁寧や尊敬の意は、重ねてしまいがちなのですが、上述の、「お召し上がりになられていらっしゃる」のように重ね過ぎると、かえって上品さは失われ、むしろ慇懃無礼とも受け取られかねませんから、重ねるなら、相手との関係に合わせて、最適な組み合わせで最大2つまで、そして、尊敬表現を洗練させるなら、「居る→おいでになる」「食べる→召し上がる」のように、違う言葉で言い表すことに、重点を置くと良いと思います。

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メルマガ『話し方を磨く刺激的なひと言

著者/熊谷章洋
アナウンサー歴26年の著者が、実体験でしか知り得ない「話し方のコツ」を、理論化。滑舌、緊張、発声発音、会話、説明、講演講義、プレゼン、自己紹介自己アピール、セールス、ビジネス、面接、ナレーション、話の構成、人としての魅力…人前で話すあらゆるシーンに役立つプロの技をお伝えします。

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