レーシック手術の闇。現役医師が警告する「合併症・後遺症」のリスク

 

エキシマレーザーの開発

そのレーザーとはエキシマレーザー。半導体製造でも用いられるほどのもので、精巧に組織を削ることができます。また、熱を出さないので、周りの組織にダメージを与えることはありません。これをコンピュータ制御でビーム射しますので、ミクロレベルの精密さで「かんな」のように角膜組織の形を変えることができるのです。実際のレーシック手術ではまず、角膜の表面を部分的に切り込みを入れてフタのようなフラップを作り、その内部の組織にレーザーを当て、最後にフラップを戻します。

欧米に続きレーシック手術は2006年に日本でも正式に認可されましたただし保険医療としては認可されていません。それは、眼鏡やコンタクトレンズが保険認可されていないのと同じ理由です。そのため手術費用はかなり高額です。施設により異なりますが、片目あたり10~30万円程度かかります。

それでもこの手術はかなり人気を博しました。眼鏡をできるだけ避けたいと考える若い人々が中心です。また最近では、このレーシック手術も新しい技術を導入しています。ウェーブフロント・ガイドというタイプのものでは、あらかじめ光の乱れ具合を測定しておき、その程度を最小にするような方法でカスタマイズすることに成功しています。

レーシックの手術時間は約40分間と短く、日帰り手術で行われます。大部分の人は手術の翌日から裸眼での視力が1.0以上に回復します。回復が不十分なケースの場合、再手術が必要となったり、眼鏡やコンタクトレンズの装着が追加で必要となったりすることもあります。

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