レーシック手術の闇。現役医師が警告する「合併症・後遺症」のリスク

 

レーシック手術の闇とは

しかしながら、手術は100%成功するとは限りません。レーシックも手術なのです。手術しても近視が残ってしまったケースもあります。また、矯正しすぎて遠視になってしまったりするケースもあります。角膜のフラップが手術後ずれたり、感染したりすることも報告されています。東京都内のある眼科クリニックでこの手術を受けた患者のうちから感染性角膜炎を発症したケースが多数出たことが報道されました。手術器具の滅菌消毒が不十分であったことなど、ずさんな管理体制が明るみになりクリニック管理者逮捕にまで至りました。

上に挙げた種類の合併症は、数%程度と比較的まれですが、ドライアイなどはかなりの割合で認められます。目が乾燥して違和感を感じたりします。乾燥がひどくなると角膜炎結膜炎等をきたすこともあります。そのため、手術後も、眼科専門医の指導に従ってきちんと点眼を行い、定期的な検査を受けることが大事です。

最も重要なことは、このような合併症のリスクについてきちんと説明を受けてから手術を受けるかどうか判断することです。それぞれの合併症の可能性をきちんとした数字で説明してくれる眼科クリニックがオススメですね。日本眼科学会の講習を受けた眼科専門医で受けることをお勧めします。手術後の合併症の割合は術者によっても異なるからです。私の場合はそれよりも、他の人からの見た目ではなく人間としての内面を高めていくことを目指すべきと若者には話すようにしています。

文献
Kruh JN, Garrett KA, Huntington B, Robinson S, Melki SA. Risk Factors for Retreatment Following Myopic LASIK with Femtosecond Laser and Custom Ablation for the Treatment of Myopia. Semin Ophthalmol. 2016 Apr 6:0.

image by: Shutterstock.com

 

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