破綻している年金制度はやめちまえ!で本当に撤廃したらどうなる?

 

例えば月6万じゃ生活できるわけないんだから年金は意味をなさないって言うんなら、その6万円は親族である子供が自分の収入から、親が高齢者になったら仕送りする事になります。つまり自分で扶養する負担が増えるだけなんです。

今の賃金から毎月6万支払うっていったら相当な負担になります(ご両親がご存命であれば倍の12万とか)。それこそ、今の時代って非正規労働者が約1,800万人(昭和60年ごろはまだ600万人くらいだった)になり、賃金もなかなか上がらず、生活はそこまで裕福ではないでしょう。一部の富裕層ならそんな事は大した事ないのかもしれませんが、大抵の人はそんな事不可能ですよね。例えば月に10万円稼ぐというのは本当に大変。

年金制度が無くなるって事は自分の家庭の事、ローンや子供への費用だけでアップアップな中に高齢の親世代を扶養する負担が上乗せされるわけです。年金保険料なんかよりも何倍も高いお金を仕送りする事になります。

今の高齢者は恵まれてるってよく言われますが、今の70代80代とかの人達って、高齢になった親世代を扶養しながら自分達の家庭を守りながらやってきた人達です。確かに、今の国民年金保険料払い始めた昭和36年4月の時は、国民年金保険料は月100円から始まりました。今の月額16,260円とはちょっと比較にならないですね(^^;;

※参考

国民年金保険料支払い困難な人はちゃんと国民年金保険料免除制度を利用しましょう。市役所に行って5分くらいで手続きは終わります。国民年金の基礎年金には給付の半分は税金なので、仮に20歳から60歳まで全額免除にしてても老齢基礎年金780,100円の半分の額は受け取れる事になります。

厚生年金保険料率も昭和の頃は10%いかないくらいだった。来年18.3%(会社と社員個人で折半して支払う)で上限固定される。今現在の保険料よりもすっごく低かった。でも、当時の人達はそうやって高齢になった親世代を扶養しながら生きてきた人達なので、一概に世代間の不公平がありすぎるとも言えない。例えば1980年以降くらいに生まれた人(だいたい親が今60~70代前後になる人)が私的に親世代を扶養というのはほとんど無いですよね。

昭和50年あたりはまだ、65歳以上の夫婦のみ世帯、または、65歳以上の単身のみ世帯というのは90万世帯くらいで、100万世帯にも満たないほどでした。でも2010年くらいからは1,000万世帯を超えました。親は親自身で生活は任せて子は社会に出たら親とは離れて自分達の生活をするというような時代に変わってしまった。そして、合計特殊出生率も昭和50年あたりから2.0を割り、平成元年に1.57ショックとか騒がれて、その後も出生率は下がり続け平成17年には1.26という最低を記録。最新の平成27年は1.45と、平成26年より0.03上がりました。

それでも2060年くらいには65歳以上の人口の高齢化率は40%くらいになってそれで推移していく見通し。

昔は子供も多かったし、同居して親世代を扶養するのはなんとか成り立っていたと思う。親を扶養する場合は子供の兄弟姉妹が多ければその分負担を分割する事も出来るんだろうけど、こんな少子化になったら子1人に対する負担はズッシリ重くなる。なのに、年金制度を無くしたりなんかしたら大変な事になりますよ

逆にもし、自分自身が年金を貰うような年代になった時に未納が多くて年金を貰えなかったり、極端に少ない場合はもう貯蓄か、これから大人になっていく自分の子供達に個人的に仕送りしてもらわないといけなくなるわけです。

print
いま読まれてます

  • 破綻している年金制度はやめちまえ!で本当に撤廃したらどうなる?
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け