トランプが鎖国すれば、世界で「人民元」が大暴れする

 

米ドル基軸通貨制度の崩壊

米国のドルが基軸通貨である理由は、米国が自由貿易を推進しているので、途上国の産品を買ってくれるからであり、特に石油産出国サウジがドルリンクしていることが大きい。もう1つが、米国の投資が大きく、その投資を呼び込むためにドルリンクしている。

しかし、この前提条件が無くなる。石油を米国は買わなくなり、自由貿易を止めて保護貿易にするために、新興国も途上国もドルリンクする必要がない。米国からの投資もなくなる。投資を引き上げるので、投資のためなら人民元の方が良い

このようにドル通貨が基軸通貨ではなくなるが、世界で通用する通貨としては、ドルに代わりIMFのSDRになると評論家は言うが、これは基準でしかないので、通貨としての意味がない

もちろん、中国のようにSDRに沿って外貨準備高を持つ国もあるが、それは例外である。このため、中国は日本国債を大量に買っている。

ということで、石油産出国サウジも石油を買わない米国ドルから石油を買ってくれる中国の人民元に代える可能性がある。

石油取引がドルから人民元になると、世界の基軸通貨は人民元になるかというと違うようである。日本は依然としてドル圏内に留まるし、西側諸国はドルまたはユーロ圏にいる。

しかし、徐々にドル基軸通貨制度が崩壊していくことになる。人民元ユーロが同時に広まることになる。ユーロは、ユーロ圏崩壊になる可能性があり、ユーロがドルに代わって基軸通貨になる可能性は低いと見るし、英国ポンドはほとんど無理である。

となると、円か人民元となるが、現時点では人民元が優位である。

しかし、G2の米中対決となると、どうなるかでしょうかね?

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