【書評】なぜ「銀のさら」は新参者から業界No.1になれたのか

 

出典は、最近読んだこの本です。人気宅配寿司「銀のさら」創業者・江見氏の著作。全社員の意識共有のヒントが多く載っています。

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怒らない経営 銀のさらを日本一にした「すべてに感謝する」生き方
(江見朗  著/イースト・プレス)

「こんなものでいい」という妥協が、市場を小さくしてしまいます。

例えば、健康食品を作るとして、「健康食品なんて、まずくて当たり前なんだ」という考え方が、そういう商品をたくさん生んでいき、人が寄り付かないようなマーケットになります。

新しい携帯端末でゲームを開発するとして、「携帯ゲームなんだから、そこまでこだわらなくていい」という考え方で、そういう作品ばかりになって、誰も見向きもしなくなってしまいます。

そうやって自分たちで市場を小さくしておいて、今度は「こんなものでいいわけがない」と妥協を許さない新参者が市場の信頼をかっさらって一人勝ちをしていくことになるのです。

他業界・他業種から転職してきた人たちが、「どうしてこの業界のこの部分は、こんなにおかしいんだ?」と聞いてきた時に、「うちの業界だったらこんなものだよ?」「この業界だったらこの程度が普通だよ?」という返し方をしていないでしょうか。

「もっと徹底する必要はない」というその上限をいったい誰が決めたというのでしょう

同業他社がその程度なのだから、自分たちはもっと徹底しようというチャンスなのに、業界全体が妥協によって可能性を小さくしている。

そんな業界が、たくさんあります。

自分たちが「完全に徹底できている」「どんな他業種の高水準にも負けない」とは自信を持って言えない部分を、もっともっと探していきましょう。

 【今日の発想源実践】(実践期限:1日間)

  • 他業界の一流の間では徹底されているが、自社ではそれほど徹底されていない、と思われることにはどんなことがあるか。3つ以上ノートに書く。
  • それを徹底するためにはどういう準備が必要か。ノートに簡単にまとめる。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 弘中勝 【発行周期】 日刊

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