消費者の財布のヒモがどんどん固くなるこのご時世、中小零細企業が生き残る道などあるのでしょうか。今回の無料メルマガ『がんばれスポーツショップ。業績向上、100のツボ!』では著者で現役コンサルタントの梅本泰則さんが、「バトミントン」というニッチな市場で成功を収めた須田祥充さんの著書を引きながら、その秘訣と中小企業が市場で勝ち抜くための戦略を探ります。
小規模零細企業がとるべき基本戦略は
中小零細企業が市場で勝ち抜くための戦略があります。それは、大企業が手を出しにくくて、しかも競争相手が少ない市場を狙うことです。スポーツ業界にも、そんな戦略をとって成功をしている知人がいます。「株式会社Ba・lanza」代表取締役の須田祥充さんです。
須田さんが狙ったのは、「バドミントン」市場でした。このバドミントン市場はどのくらいの大きさか、ご存知ですか。矢野経済研究所の調査によれば、2015年のスポーツ用品市場は、約1兆4,000億円です。そこでは、野球やサッカーなど18種目のスポーツ用品市場が分析されています。
最も市場規模が大きいのがゴルフ用品で、2,590億円です。2番目はスポーツシューズで、2,520億円。以下、順番に見ていくとバドミントンは、14番目にようやく登場します。その市場規模は、たった143億円で、なんと、市場全体の1%です。
この小さな市場で頑張れば、何かで一番になれる可能性があります。ですから、須田さんがバドミントン市場で勝負をしたのは、正解です。では、須田さんは、どうしてこのバドミントン市場を狙ったのでしょうか。そして、どんな方法で攻めていったのでしょうか。