猫の幸せを願ってます。殺処分ゼロを目指す池袋「保護猫カフェ」

2017.06.15
by erihiro(まぐまぐ編集部)
 

パスポートとビザを発行して、いよいよネコの共和国に入国!

寝起きのふじこちゃん(1才)

さて、いよいよ入国です。池袋店は、テーマカラーを白と黒にしており、その内装も、白と黒を基調としたモダンな造りとなっています。派手な色使いが無いため、落ち着いた雰囲気で、ゆったりとした空間に居るという感覚になります。ちなみにこのコンセプトカラーは、2匹の白黒猫にちなんだものだそうです。

その2匹の猫というのは、店長(共和国:東京豊島区長)の上野さんが最初に里親となった2匹の黒猫と共に不適切な環境で多頭飼育されていたところから救出された猫達のうちで、里親が決まらなかった猫達なのだそうです。

上野さんは、その2匹のためにできる事は無いかと考え、池袋店を立ち上げる事を考えたそうです。このため、池袋店のコンセプトカラーを、2匹の白黒猫にちなみ、モノトーンとしたそうです。里親になるだけでなく、自分のもとに来た保護猫の兄弟や一族(仲間)のためにお店を立ち上げてしまうのですから、その行動力と保護猫愛に脱帽です。

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池袋店に在籍する猫達

 

猫達の居住区に入国してまず目に入るのが、お店に在籍している猫達の写真が貼られたボードです。ボードには、写真と共に名前と年齢、性別が表示されています。ボードには14匹の猫が紹介されていますが、入店待ち(?)の保護猫達のお話も多数あるそうです。

もともと猫は、集団生活をする動物ではないため、店内で多くの猫を飼育すると、ストレスが溜まりやすくなってしまうため在籍数に制限をかけているそうです。保護猫と里親さんの出会いという点では、多くの猫をお店に在籍させていた方が効率的なはずですが、効率よりも猫の健康を重視するところが、猫の共和国らしいですね。

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リンちゃん(1才)

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居眠り中のすみれくん(2才)

在籍している猫達は、至ってマイペースです。なつっこく擦り寄って来る猫も居れば、眠り続けている猫、自分のお気に入りの場所でじっと様子を伺っている猫など様々です。そんな猫達ですが、おもちゃで遊んでもらうのは好きなようでした。とりわけ、若い猫達は、機敏な反応を示し、縦横無尽に駆け回ったりしていました。

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じっと見つめるふじこちゃん(1才)

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レーザーポインターを追うチョコちゃんとふじこちゃん

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じっと何かを見つめるこけももちゃん(12才)

池袋店のテーマカラーは、白と黒であるため、内装と同様、猫達にも白黒カラーの子達が多く在籍していました。店内で最年長の猫は、白猫の“こけもも”ちゃん(雌)です。12歳の高齢でおっとりとしていて可愛らしい猫でした。

店長さんのお話ですと、最近、兄弟猫が里親さんと巡り合えたらしく、“こけもも”ちゃんも、きっと、良い里親さんに巡り合えるでしょうとのことでした。

猫達のトイレは、居住区内の複数個所に設けられたボックスの中に設置されており、半隔離空間が形成されております。そして、トイレ用の砂としてヒノキを使った猫砂を採用し、消臭を図っているそうです。確かに、嫌な臭いは全く感じませんでした。

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凛々し過ぎるリンちゃん(1才)

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おやじのように座るスミレくん(2才)

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クロくん(3才)耳の切欠きは、去勢済のしるし

店内には、猫達の居住区とは別に、多くのオリジナルグッズなどが揃えられた物販コーナーもあります。猫をモチーフにした可愛らしいデザインのものが多く、猫好きにはたまらない宝箱となっています。猫用のグッズだけでなく、普段使いできる文房具やマグカップなども揃えられているため、生活用品を選びに来るのにも良いかもしれませんね。

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物販コーナー。広報紙も多数ありますね。雑誌「anan」にも載っています

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カフェなので、当然ドリンクもあります

現在の日本では、多くの猫好きが居る一方で、行政による猫(他の動物も)を保護するという体制は整えられておらず、野良となった猫達の保護は、一部のボランティア団体が行うものであるといった認識が持たれている割合が高いようです。

今回の取材では、そうした“他人事”の認識を持った方達に少しづつでも“保護猫”という出会いがある事実を認知してもらい、“参加型の保護”を広める場を提供し続ける事が、ネコリパブリックの目標である“殺処分ゼロ”へ近づく手段の1つなのかなと感じました。

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ホットカーペットに横たわるふじこちゃん

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キャットウォークの上から驚き顔でみつめるコロンくん(1才)

 

お店の猫ちゃんたちは、気取らない、可愛らしい猫達でした。保護猫に興味を持たれた方、実際にお店の方へ足を運んでみてはいかがでしょうか? 新しい出会いがあるかもしれませんよ。

ちなみに、ネコリパブリックさんでは、家族として猫を迎え入れる事を推奨している観点から、ご家族で猫に会いに来てくれる事も歓迎しているそうです。このため、入国に際して年齢制限はありません(中学生未満は保護者の同伴が必要)。週末にご家族で猫の共和国へ遊びに行くのも良いですね。

ネコリパブリック池袋店
東京都豊島区西池袋3-27-3 中根ビル4F
Tel: 03-6914-0834
営業時間:月〜日 11:00〜22:00(木曜日定休)

 

取材協力:ネコリパブリック池袋店
取材・文:梅原 慎治

梅原 慎治
埼玉県生まれ、都内在住のツーリングライター。主に関東近郊を走り周り、美味しい物や良い景色などを見つけて楽しんでいる。趣味としてフルコンタクト系の空手も嗜んでいる。
 
※本記事はジモトのココロに掲載された記事です(2017年3月29日)
 

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