人の自転車をカジュアルに盗むやつが、警察に語りがちな「言い訳」

 

Tさん:放置自転車を交番へ届けようとしていたと言い張りますから、そんなもんを発行でもしたら余計に面倒なことになりますので、それこそお互いの言い分が交錯してしまい水掛け論が終わらなくなります。ですので厳重注意で相手の住所等のインフォメーションを得るようにしてます。

吉田:自転車を盗んだのか、盗んだのではなく交番に届けようとしていたのか、その辺りの判別は難しいですけど……あきらかにクロ判定で皆さん対応しているんですよね?

Tさん:もちろんですよぉ(笑)。1ミリたりとも善意で届けようとしてるなんて思ってません

吉田:まぁ夜は自転車の盗難が多いということですが、無灯火で走っている自転車が多いじゃないですか? ああいうサイクリストに違反キップを切っている姿を僕は見たことがないんですが……。

Tさん:これも所轄によって様々なのですが、私が所属している署では違反キップを適用している警察官はいませんね。夜の無灯火はクルマからしたら本当に気付きませんし危険すぎるのですが、厳重注意をしつつ職務質問の対象にしている感じです。厳しいところでは徹底して無灯火運転を取り締まっている所轄もあります。大抵そういう所轄では無灯火の自転車と車両との接触事故が3度4度と多発すると住民の方々から声高く聞こえてきますからね。

吉田:最近ではタイヤに接触させて自走式で点灯させるライトのほうが随分少なくなりましたから、無灯火で走っている自転車がいましたら徹底的に違反キップを切るぐらいの行動を警察官には積極的にお願いしたいですけどね。電池式で100円ショップでも行けば簡単に入手できるライトなんか山ほど売ってるんですから、無灯火で走る自転車は正直言って自殺行為だと思います。本当に危ないし、運転しているサイクリスト側は自身だけが視界はいいかもしれませんが、他の車からしたら見えないってことをもっと理解するべきです。

Tさん:そうですよね。おっしゃるとおりです。自転車の取り締まりは特に夜間が多いんですけども、基本は盗難自転車探しか無灯火、あとは二人乗りの自転車を見つけては職務質問というテンプレートな対応が主ですから、その際は徹底して交通違反という認識をさせたいところです……が、私の勤めている所轄の範囲ではたまたまなんですが、自転車と車両が接触する重大な交通事故が年間通してごく僅かなんです。そうなると自転車に対してそこまで徹底しての取り締まりがされなくなってしまい、事故が毎月毎月多発しているエリアでない限り積極的に取り締まりがされないという不自由な警察のやり方には、正義感の強い若い警察官なんかは不満タラタラだったりしますけどね。

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