日本の改革が進まないのは「面倒くさい」から

 

この2つを霞ヶ関と永田町で各々進めてなんとか国会に出せるが今度はややこしい野党が彼らの政策との一致はもちろん、政局も絡めて色々と駆け引きしてくる。一度の国会で通らなければ高い確率で努力は水泡と化す

本当に霞ヶ関や永田町で改革を起こそうという面倒くささは半端ではない。政治家も官僚もやるべきことはわかっているのだが、起業家の方々に「なんでやらないんですか? 業界とのしがらみですか?」とよく聞かれるし、政治家にも官僚にもなったことのないジャーナリストや評論家はテキトーに「カネだ」「利権だ」と頭を使わずに条件反射をするが、そんな簡単な理由ではない。「面倒くささ」というと「ふざけるな」とおしかりを受けそうになるが、これはやってみた人しかわからない。

私個人の話で言えば、私が議員時代から目指したGPIF改革等、安倍総理や菅官房長官のおかげで成立したものもあるが、時の権力者が理解して自分の売りとして使ってくれれば意外に進むのだが、7年間かかった。

この面倒くささを排除にするためにはどこから手をつけたらいいか、考えただけでも面倒くさくなる……だからとりあえずなんでも「禁止」にしておくのだ(笑)。

image by: Shutterstock

 

『田村耕太郎の「シンガポール発 アジアを知れば未来が開ける!」』より一部抜粋

著者/田村耕太郎(前参議院議員)
早稲田大学、慶応大学大学院、デューク大学法律大学院、エール大学経済大学院を各修了。シンガポールを拠点に、歯に衣着せぬ鋭い論調で「日本の良い箇所・悪い箇所」を指摘するメルマガは、世界で勝負したいという人必読。
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