なぜ野党寄りのマスコミは急に期日前投票を呼びかけなくなったのか

 

1分解説はひとまずここまで。ここからはマスコミの目論見」について。

そもそも、そんな丁半博打の結果を占うような怪しげな情報を、どうして報道するのか。「政治的目論見」を指摘する識者は少なくありません。とりわけ「反政府」「アンチ自民メディアはその傾向が強いと見られています。

実例を見てみましょう。2017年10月15日放送のTBS「サンデーモーニング」を批判する産経新聞の記事を引用します。

出演した東京大学名誉教授の姜尚中氏は「見所は選挙の中で野党のビッグバンが起きるかどうか。選挙後にどこが主導権を握るのか。投票先を決めてない54.4%の人は選挙に行かなければいけない。そして次回に何をするか賭けてみることが必要」とコメント。

 

同番組に出演した評論家の大宅映子さんも「民進党が小池百合子に合流したことで野党結集し日本の分岐点になると思ったが尻つぼみした。投票先を決めてない54.4%に期待してる。貧しい選択であろうと行かないと白紙委任になってしまうわけですから。是非とも行ってください」と発言した。

TBS「サンデーモーニング」で野党に投票促すかのような発言

野党に期待していることは明らかです。そして望む結果になるように、「バンドワゴン効果アンダードッグ効果」を使い分け誘導するのがいつもの手口です。もう少し後に、その「状況証拠」を示します。

「サンデーモーニング」の日頃の放送からみれば「自民党に票を入れるな」という主旨であり、放送法から完全に逸脱していることは明らかではありますが、政治的公平性を求める「放送法」に抵触するかは微妙。姜尚中氏や大宅映子氏の私見」ならば、表現の自由や思想良心の自由の範疇だからです。

放送法は多様な意見がある場合は、できるだけ多様な意見を紹介するように求めていますが、具体的な「○○党」とあげていないからセーフという論理建ても不可能ではありません。さらに放送法に罰則はなく、裁かれたとしても「反省シテマース」と頭のひとつも下げれば済むだけの話。いや「放送への政治介入」だと騒ぐほうが先でしょう。いずれにせよ、いつもの手口です。

今回の選挙で朝日新聞や毎日新聞が、自民党圧勝を繰り返し報じる目的は「アンダードッグ効果」です。具体的には2つの目論見が考えられます。「自民党の油断を誘う反自民層の掘り起こし」です。

油断はそのままですが、反自民票を集める常套句がこれ「国民の一票が政治を決める」「決めるのは有権者」。

これだけならば真っ当な惹句ですが、前段に「安倍一強政治でよいのか」や「モリカケの説明も不十分である」と政権批判をいれることで「批判」へと読者を誘導する、つまりは誘導尋問のようなもので、朝日や毎日が政権批判を目的として「世論調査」で使っている手口です。

さらにはこんな常套句としてあります。

「いずれにせよ投票率が鍵となる」

自民党や公明党などは「組織票」を背景しているので投票率が下がれば、自公政権が有利となり、反対に高まればその他の野党が勝つ…とは、金慶珠(東海大学教養学部国際学科専任)教授のTBS「ゴゴスマ」での指摘。どうして韓国人に日本の選挙についてコメントを求めるのかはわかりませんが、一般論としてこれが言われています。

組織票でいえば共産党や「連合」の支援を受けていた民進党もあるのですが、なぜかこれに触れるマスコミはありません

民主党による政権交代のときの投票率が高かったことから「夢よふたたび」なのかもしれません。でも、そもそも政党支持率の低い野党どもが、投票率が高まったから勝てると思うのがオカルトなんですがね。

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