自宅を売却して家賃を払う「リースバック方式」のメリットって?

 

この「リースバック」という方式が、老後の暮らしの安心や相続対策として、注目されるようになりました。高齢者の方が、住み慣れた自宅にそのまま住み続けたいけれど、介護費用や医療費がかさみ、負担し切れない…認知症と診断された一人暮らしの方が、できるだけ自宅で生活したいけど、今のうちに不動産は売却して現金に換え、子供たちが介護費用に困らないようにしたい…そんなときに有効な方式です。

もちろん、自宅に一定の市場価値があり、住宅ローンの返済がほぼ終わっている状況でないと、成立しないでしょうが、マンションに暮らす多くの後期高齢者の方が、その対象になると考えられます。財産を不動産から現金に変えることで、自分の心身の状況に合わせて、適切な時期に、自宅から施設への住み替えもしやすくなります。不動産の「所有」を手放すことで、固定資産税や管理費・修繕積立金支払い義務がなくなります。震災等で被害を受けた場合も復旧費用を心配する必要がなくリスク回避にもなります。

長生き社会では、相続のときには子供もすでに高齢者です。自宅不動産を子供たちに残すことは必ずしも喜ばれません処分に手間がかかって、兄弟間での相続調整が難しいのが自宅不動産です。自分の資産は、自分が生きている間に上手に活用して、子供たちに苦労を掛けないようにし、最後は、きれいに分割できる現金が多少残せたら…とても、きれいな人生のしまい方じゃないでしょうか。

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