その手もあったか。マンションのトラブルを解決した真逆の成功例

 

その真逆なのがBマンションです。ここは、ずっと立候補をまず受付けその他は輪番制という方式だったのですが、自分の思い通りに管理組合を動かしたい数人の人が、輪番制の他の理事を押さえつけ、何かと強引な運営をしていました。その中には、自分の知り合いの業者への利益誘導では…と疑われることも含まれていました。

その状況を何とかするために、外部専門家のアドバイスをもらい、役員の再選に回数制限を設け、できるだけ輪番制を守るようにしました。そうすると、クレーマーグループがだんだん弱体化し、普通の感覚の若い世代の理事が中心になって運営するようになっていきました。

期によっては、非常に優秀でコミュニケーションスキルも高い人が理事長になることもあり、クレーマーの人たちを上手に抑え込み、一気に懸案事項が片付くこともあります。マンションには、潜在的には、ごく常識的で、仕事を進めるスキルの高い人も多いから、期によって差は出ても、輪番制を守った方が絶対にいい…と。

面白いですね。同じような大型マンションで、正反対とも言える改革を行ったことで、管理組合運営を正常化しています。役員は輪番制がいいか、立候補・推薦制がいいかよく議論になりますが…一部の人が恣意的運営をするのを防ぐ意味での輪番制のよさと、意見がある人に立候補のチャンスがあることで、総会で自己主張するだけ人をなくし、継続的に課題解決していく力がつく立候補制のよさ、どちらがいいとも言えないことがよく分かります。

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