持ち家の最大のメリットは、資産形成
持ち家のメリットはそれだけではありません。持家の最大のメリットは「資産形成」だといえます。家賃は払ったお金はすべて出ていくのに対し、持ち家の場合は、払った家の購入費(ローンなど)は、すべて「家」という資産を形成していくことになります。家賃は、何年払っても払いっぱなしですが、家のローンは全部払えば、家が自分のものになるのです。「持ち家と借家では、様々な諸経費を考慮すればそれほど変わらない」という主張には、この部分がすっぽり抜け落ちているのです。
家が自分の所有物であるということは、いざというときに非常に有利になります。人生というのは、いつまで続くかわかりません。平均寿命で死ぬ人というのは、全体の半分しかいないわけです。平均寿命より長く生きる人は、全体の半分いるわけです。つまり、あなたも平均寿命より長生きする確率が50%あるわけです。
で、借家の場合は、長生きすればするほど不利になります。借家の場合は、常に家賃を払っていないとならないので、住んでいる時間が長くなれば長くなるほど、住居費の総額は増えるからです。
しかし、持ち家の場合は、その逆です。長生きすればするほど有利になるのです。ローンを払い終われば、あとは固定資産税だけ払えばいいわけです。だから、老後の生活を考える上では、持ち家の方が圧倒的に有利なわけです。
また家が自分の所有だった場合、もし、不意に多額のお金が必要になった場合、持ち家を持っている人は、それを担保にして、お金を借りることもできるし、いざとなれば売り払ってお金を作ることもできます。
しかし、借家ならばそんなことは一切できません。つまり、借家の場合の住居費は、払いっぱなしで終わりですが、持ち家の場合の住居費は、蓄積されていくわけです。
持ち家の最大のデメリットは地価の値下がり
持ち家の最大のデメリットは、地価の値下がりです。バブル崩壊時のような地価の値下がりが起きれば、高い家を買った人は資産を大きく目減りさせられることになります。こういう事態が起きれば、さすがに、「持ち家は損」ということになります。
しかし、それも本当に損をするのは、一番高い時期に家を買った人だけです。しかも、本来、売るつもりで家を購入しているわけではないので、基本的には家の値段が下がったとしても、損にはなっていないのです。購入時に無理のないローンを組んでいれば、地価が下がったとしても、ほとんど影響を受けることはないのです。いざというときに売却するときに、売却代金が減るというだけの話なのです。
バブル崩壊時のような大幅な地価の下落は、そうそうあるものではないので、相対的に見れば、持ち家の方が断然、有利だといえるのです。
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※本記事は有料メルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』2018年4月16日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
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