水だけで簡単にスライムが作れるシュワシュワスライム、カラフルなグミやキャンディーが作れるカラフルピース、お店屋さん体験を提供するポッピンクッキンなどなど、知育菓子は科学への好奇心を刺激します。今回の無料メルマガ『アリエナイ科学メルマ』では、著者で科学者のくられさんが、「ねるねるねるね」の改造版を事例に、重曹・クエン酸などが起こす科学の不思議を解説します。
ねるねるねるねの魔改造
今週の科学動画なのですが、ねるねるねるねの魔改造です。
実は、魔改造というほどたいしたことはやっておらず、入れたものは3つだけです。
● バタフライピー抽出液
ブルーマロウとも呼ばれる青い花で、青いお茶として知られていますが、アントシアニン系色素でpHで変色するという働きがあります。通販などで安く買えます。少量の水で湿らせてしばらくしてから絞るとヤバいくらい濃い色素がとれます
● 重曹、クエン酸
動画ではより凶悪な酸味を味わってもらうために、クエン酸より酸っぱい、酒石酸を使ったのですが、あまりにうつ氏がリアクションが薄かったので、中和してマズくなっただけかと思った…、がそうではなかった。
ねるねるねるねは、グアーガムなどの増粘多糖類(ネバネバ成分)とデンプン質(ベース)と水でねっちりしたものになるところに、重曹が入っており、それが2番の粉に含まれる酸と反応して炭酸ガスが発生し、それが粘性の高い基剤に捕まって発泡状態となる…ついでにpHが変わるので、中の着色料が変色するので、色が変わって…へっへっっへという仕組みなのです。
仕組みは非常に簡単ですが、少量の水をいれるだけで誰でも簡単にしかも安定的にねっちりした質感を出すというのはまさに職人芸で、知育菓子としての本懐は実はそこだったりします。
お菓子もそういった意味で、どうやってこのお菓子が成り立っているのか…を考えると意外な発見があるかもしれません。
● アリエナイ理科ポータルのこの記事をお読みになりたい場合は、こちら
image by: YouTube