*では、先に進みます。
「まず先に褒める」感想の言い方、最後のテーマは、「褒めどころ」です。
・褒める対象の相手が意識しているポイントを察知したうえで、
・どのぐらいのボリュームでその褒めどころをくすぐるか、
ということです。
もちろん、自分が受けた感動を、素直に、ありのままに伝えるのも、褒めるという言動の楽しい点ですから、あまりに意図的になりすぎても、いやらしくなってしまいますが、かといって、せっかく褒めるのであれば、
その自分の褒め言葉によって、より効果的に、相手に喜んで欲しいものですよね。
だからこそ、的を外さない、うまい褒め方を追求したいところですし、本当に感動したときのように、自分にとって褒めどころが一目瞭然という場合は、それほど苦労はしないのでしょうが、
場合によっては、どこを褒めたらいいのかわからないけど、ひとまず、褒め言葉から入っておきたい、というケースもあるでしょう。
そんな時なら、なおさらですよね。
だからこそ、愛される褒め言葉、相手に響く褒め言葉の必須条件をおさえておく必要があると思います。
まずひとつめのポイント、
・褒める対象の相手が意識しているポイントを察知する、
という点について。
簡単に言うと、相手ががんばったところを、きちんと理解しよう、ということです。
自分が褒められて嬉しい時を想像すればよくわかると思うのですが、嬉しい褒め言葉には2種類あって、
ひとつは、自分の苦労、努力、がんばり、心を砕いた点が、正当に評価されたとき。
そしてもうひとつは、自分でも思ってもみない点が評価されたとき、その褒め言葉によって、相手が自分のことをどう思っているのか、発見してしまうようなときです。
いずれにしても、人を誉める時において、褒める対象の相手が意識しているポイントを察知することが、なによりの大前提になることが、わかりますよね。
なにしろ、相手のために言う言葉なのですから、相手の意識に思いを馳せることが必要なのは、当然です。
逆に言うと、褒め方で失敗してしまうのは、「褒めなくてはいけない」あるいは、「褒めてやろう」と、自分が勝った状態になった時。
当メルマガで言い続けている、「主語が自分に」なっているわけですね。
例えば、手料理を振舞ってもらって、美味しい!と褒める場合。
褒めの方程式に則って、
●「A」!
●(なにがAって、)BがCなところが、(AAですよ)
▼
美味しいです!
(なにが美味しいって、)このレタスの新鮮さ、瑞々しくて、歯ごたえシャキシャキですよね~
と褒めた場合。
褒めの方程式には、完全に合致していますよね。
でもこれが、相手をとても満足させるときと、それほどでもなく、ちょっとがっかりさせるとき。
二通りが考えられると思うのですが、それはどういうときだと思いますか?
これを、今回の宿題としたいと思います。次回の解説をお楽しみに。
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