昭恵夫人と保育所ビジネス会長を結ぶ、特区と「お友達」の点と線

 

週刊文春は中村氏の「ポピンズ」が急成長しているさまを以下のように書いている。

規制緩和の追い風を受け、ポピンズは第二次安倍政権下で112施設を増設。今や全国で210か所の保育施設を運営している。調査会社によれば、安倍政権発足時に約70億円だった売上が、直近の17年度はその2倍の約140億円に達した。…本誌の概算では、昨年度の保育事業収入120億円のうち60億円超は公的な補助金による。だが、その一方で保育の現場を預かる保育士の待遇は改善されていないという。

一般の企業経営者からみれば、それほどの補助金が貰えるなんて夢物語だろう。

もっとも、待機児童を解消し女性が活躍できる社会をつくるため中村氏が「企業主導型保育事業」の実現に一役買ったことは評価せねばなるまい

だが、おいしい制度には悪い虫もたかってくる。事実、「企業主導型保育事業」の蜜を掠め取ろうという不届きな会社が出現しているようだ。

東洋経済オンライン(2017年07月21日)は、関西や東京を中心に、10園以上の企業主導型保育施設を展開している法人、A社の助成金不正受給疑惑を報じた。

企業主導型保育事業で助成の対象となるのは、2016年4月1日以降に新たに園を開設した場合のみ。A社は新施設をつくるのにあわせて既存の認可外保育園の園児と保育士をそっくり移動させ、旧施設は「もぬけの殻」のまましばらくの間、運営しているように見せかけて、潤沢な補助金を受け取っているらしい。

まさか中村氏のような会社がこれと同じように認可外保育所を企業主導型保育事業に変身させて暴利をむさぼっていることはないとは思うが、好んで政治とつながりたがっているだけにより清廉な経営が求められるだろう。

そう言う意味で、週刊文春が報じる以下のような派手な私生活はことさらに疑念を生みやすい。

別のポピンズ関係者が続ける。「中村会長が大株主の未公開企業であるため、経営は彼女の意のまま。経常利益のおよそ3分の1は彼女が持っていきます。…「イギリスの貴族はみんなそうなのよ」とヴィトンの鞄を多数持ち、社長室の家具はハロッズから買い付けたもの。ふだんの化粧品代と衣装代、海外視察での高級ホテル宿泊代やお土産代までも経費で落とす」…中村氏の友人によれば、「最近は昭恵さんとの距離が縮まり、毎月のようにサシで飲む仲」

株式会社が儲けを優先するのはあたりまえだが、認可保育所や企業主導型保育事業はほとんど公的な助成金で成り立っていることを忘れてはなるまい。待機児童の解消に社会的貢献をしている自覚があるなら、なおさら本当の自分磨きをして、「美しい国」の有識者らしい姿を示したらどうか。

筆者の知人にも、遊びとは高級品を買いまくり、贅沢三昧に飲み食いすることと勘違いしている連中がいる。これは他力本願の受け身の遊びに過ぎない。

桂歌丸さんは収入の多さを「ひけらかす」ようなことをしなかった。金満を吹聴するのを恥と思うのが日本人の美徳であろう。清貧、簡素の中に、遊び心を働かせ、美を発見するのが日本人の感性だ。そこから座してなす茶の湯も、落語も生まれたのだ。

image by: shutterstock

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