小学生の命が犠牲に。「学校はエアコン不要」の根性論が子供を殺す

2018.07.25
 

4.エアコンの設置率

文科省によれば、公立小中学校の冷房設備は、地域によって格差があることがわかる。例えば、東京都は、設置率99.9%であり、香川、福井、群馬、京都、滋賀は80%以上の設置率である。

一方、北海道0.3%、東北地方は10%以下であり、どちらかといえば暖房設備は整っている。

今回の愛知県は35.7%でほとんど設置されていない状況だ。その他、愛媛、静岡、長崎、高知県など設置率が20%以下だが、気温はかなり高温になりやすいだろうに設置は進んでいない。

一方、データはないがこの事件を調べていて、様々なコメントなどを集約すると、「職員室や校長室には冷暖房が設置されているというのは全国的に共通事項のようだ。

つまりは、教室は地獄のような暑さだが、子供は風の子だから、冷房などなくとも元気に過ごせる、今から冷房なんぞに体が慣れてしまうと弱い子になってしまうという、無茶苦茶な考えが横行していると言える。

ニュースを見ていてもわかる通り、毎年毎年、「観測史上最高」という言葉をよく聞くようになり、猛暑日、酷暑日、熱帯夜の数は増えている。

私は41歳になるが、子供の頃、気温が31度を超える日は数えるほどしかなかったと記憶している。もちろん、冷房はなかったし、水筒も持参していなかったが、だからと言って、今の現状を見てエアコンの設置は確実に必要だと言える。

地域によっては予算の問題をうたう政治家もいるようだが、そう言いながら、エアコン設置運動が始まれば、政治家はその前に調査を行い、それに多くの費用を計上するというのが手口だと、元大阪市長の橋下氏が鋭く指摘していた。

7月で35度以上が連続し、地域によっては40度を超える世界はもはや日本人にとっては未知の世界とも言える。常夏の国から来た外国人観光客も、この湿度の高い異常な暑さにへばってしまうのだ。

このエアコン騒動で有名なのが埼玉県所沢市であるが、住民投票まで行われ、藤本正人市長は自然派であるということから、設置賛成の声があってもその時点では2校設置に留まり、ほかについては、調査費をあてて、設置未定とした。

原発問題や予算問題をあげ、公立校にエアコンをつけない首長らの背景には、「古い考えの夏は暑いに決まってる、冬は寒いに決まっている、だから冷暖房なんぞに頼って弱くなるなという誤った教育方針」がある。

また、予算の問題とするのは、アホな市民は何もしならないだろうという政治家の言い訳に過ぎないのだ。なぜなら、文部科学省によれば、大規模修繕として、空調設備には交付金が出るのだ。これは、「学校施設環境改善交付金」という。補助は全体の3分1までだが、上限は2億円まで前例では3億円まで交付金が出たとある。

前述の橋下氏のように調査費に計上ではなく、予算を作ってエアコンなどの設置を実行していく行政努力という手段もある。

ようは、何に重きをおいているか何が重要かなのだ。エアコンの設置をしない殺人教室に大切な我が子を行かせるべきではない。もしも、その首長がエアコン不要論者ならば、児童生徒と一緒に1日も休まず、どキツい教室で公務をすればいい。車のエアコンもどこかで涼むこともダメだ。生徒と一緒に、空間が歪むような体育館で運動をして、つまらない校長の談話でも聴くといい。直射日光が照らしつける炎天下の校庭で、生徒と一緒に体育でもやればいい。それで、一瞬でも意識が朦朧とせず、鋭意公務が貫徹できれば、それこそ市長室のエアコンなども排除すればいい。

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