中国「一帯一路」終焉が見えてきた。相手にするのはアフリカだけ

 

中国のずさんな支援内容を、アメリカの華字メディア『多維新聞』の記事が紹介していますので、以下に一部引用します。

中国高速鉄道、国内では建設ラッシュも海外では頓挫ラッシュ

技術・規格・装備が一体となった本格的な中国高速鉄道輸出の第一弾として注目された、インドネシアのジャカルタ─バンドン鉄道は、用地取得の問題により16年の着工式以降全面的な施工に至っておらず、開通のめどが立っていない。コメとの交換と言われるタイ高速鉄道プロジェクトは、タイ政局の混乱で再三遅延している。

 

そして、この状況は「一帯一路」沿線にとどまらず、米国西部のロサンゼルス─ラスベガス高速鉄道プロジェクトがご破算となり、メキシコからも「不明瞭、非合法、不透明」として高速鉄道協力を破棄された。トルコのプロジェクトは開通にこぎつけたが、大部分の装備や技術は欧州の規格が採用されている。ベネズエラのプロジェクトは、現地の経済情勢悪化に伴い建設現場が廃墟と化してしまった。

そして、先週のメルマガで紹介したように、今、中国の皇帝として自身を君臨させた習近平に対して国内からも反発が出ているのではないかという記事も登場しました。

習近平が周囲を切り捨てて権力を強化すればするほど、人民ばかりでなく中国共産党内での不満はたまり、いつかは習近平時代も終わるだろうとは思っていましたが、それもそろそろかもしれません。

今の段階では、中国内での習近平への批判はゴシップ扱いで、信用性は低いものですが、こうした噂が出てくること自体、そろそろ習近平も限界だということを意味しているのではないでしょうか。文春オンラインの記事によると、中国のメディアに変化が現れたようです。以下、記事を一部引用します。

例えば7月9日、党機関紙『人民日報』のトップページに「習近平」の文字を含んだ見出しが一切出なくなった。加えて7月15日にも同様の現象が観察された。1週間のうち何度も習近平に一切言及しないトップ紙面が組まれるのは政権成立以来はじめてのことだ。

 

また、7月11日には国営通信社・新華社のウェブ版が『華国鋒は誤りを認めた』という過去の歴史記事を突如として再配信し、中国のネット上で盛んに転載された。

 

華国鋒は1976年に党主席に就任した後、毛沢東時代の文化大革命式の政治を改めることなく自身の個人崇拝キャンペーンを推進したが政治力が足りずに失敗。経済の失策もあって、トウ小平から批判を受けて失脚した人物だ。新華社の記事は間もなく削除されたが、『文革風』の政治姿勢を見せる習近平を遠回しに当てこする目的があったのは明らかだった。

また、フランスの『RFI』中国語版や香港の諸報道によると、江沢民・胡錦濤・朱鎔基ら党の大物OBグループが近年の習近平への個人崇拝に不満をつのらせ、政治局拡大会議を開いて習近平を失脚状態に追い込むことを画策する動きがあるという。これはかつての華国鋒が追い落とされたプロセスを参考にしたものだとされる。

習近平氏にメディアも反乱? 墨汁事件に端を発する動きも

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