台湾も日本と似た危機的状況。日台が「絆」で乗り切るべき大問題

kou20180913
 

若者の活字離れが叫ばれて久しい日本ですが、その状況は台湾でも同様のようです。台湾出身の評論家で、日台両国で書籍を上梓されている黄文雄さんはメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』で、日本ではあまり知られていない台湾の出版事情を紹介するとともに、感性や民族性が似通っている両国民だからこそ可能な「日台の出版業界を活気づかせる方法」を提示しています。

※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2018年9月12日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄(こう・ぶんゆう)
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

【台湾・日本】日台の厳しい出版事情を相互交流で乗り切れ

私は作家として活動するようになって、早くも半世紀ほどが過ぎました。今でも原稿は手書きで書き下ろしていますし、紙に文章を書くことは私のライフワークになっています。しかし、ネットが普及してからはデジタル化が進み世の中は加速度的に紙からネットへと移行しています。活字離れ、本離れが叫ばれて久しく、本が売れない時代が長く続いています。

日本では、弱小または中堅どころの出版社は閉鎖、あるいは吸収合併を余儀なくされ、出版する内容も売れ筋重視のものばかりで、ほんの一部の読者を喜ばせてくれるようなマニアックな本の出版は控えがちになっているのが実情です。

書店が消えつつあるのは、欧米だけでなくBRICSさえ同様です。アメリカのロスアンゼルスでは、書店が消えてしまったため本はスーパーで売っています。また、本の紙質は悪く、新聞紙のような手触りで、価格は10から25米ドル程度です。

しかし、あれほど分厚い本を書くには一年はかかる大変な作業です。作業に実入りが合わないため、アメリカでは専業作家はほとんど消えてしまいました。わずかに残っている書店も、ベルを押さないと店員が出てこない状態です。

日本も同様で、本の市場はどんどん縮小し、多くの出版社が消えました。本社ビルを持っている出版社でさえ、早晩なくなるのではないかと危ぶまれているほどです。

日本と台湾で半世紀以上の作家活動を続けている私も、ペーパーからネットへの変化に対応しなければならなりません。その一環としてのメルマガなのですが、これからも変化は求められるでしょう。

しかし、それ以前の問題として税金問題があります。本が売れると印税が入りますが、日本では、自分の本がベストセラーになったときの印税への課税が高すぎると感じています。感覚的には、かなりの部分を税金として持って行かれている感じです。

さすがにひどいと思い、一度、弁護士に相談したことがありましたが、弁護士も税務署には逆らわないほうが身のためだと言うばかりでした。知人の国会議員に相談しても何も変わりませんでした。それどころか、一時は借金してまで税金を払っていたこともありました。

それは、私の税金に対する無知から来たものだとは思いますが、これは創作意欲をかなり左右する出来事でした。本を一冊書き上げるには、かなりの労力を必要とします。それを、ちょっと売れたらすぐ税金として召し上げられる感覚は、決して愉快なものではありません。

ぐちのような話になってしまいましたが、話を出版に戻しましょう。

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