なぜ、デキる接客員は商品の魅力をあえて削ぎ落として伝えるのか

 

「デザインの話ばかりで何だ?」と思われているかもしれませんが、これは、接客にも通じる話ではないでしょうか?何かの商品を販売しようと、お客様に説明する時、普通、販売員は、その商品の情報全てを必死になって伝えたがります。伝えたいことがたくさんあるので、こうなるのは仕方のないことかもしれません。

でも、それだけ多くの情報を、お客様に伝えても、先ほどの誌面と同じで、受け手であるお客様は、何が大事な情報なのかがよくわからなくなります。1~10まで情報があるとして、全てを伝えても、お客様の覚えられる容量にも限界がありますし、聞いていて疲れてきてしまうかもしれません。やたらと多くの情報を伝えることで、逆にお客様は混乱してしまう可能性だってあるわけです。だから、接客で伝える情報にも、ある程度余白を作る意識がいります。

1~10までの中で、削ぎ落とせる情報を減らしていくと、本当にお客様に伝えるべき情報は、5と6だけになるかもしれません。でも、全てを伝えるよりは、5と6の2つだけになれば、お客様はとても理解しやすくなりますよね。必要な情報を、必要なだけ受け取ってもらうことができるということです。それが結果として、「説明がわかりやすい」「必要なものが何かよくわかる」といった、接客を受けた感想につながっていきます。

商品には、語れるポイントはいくらでもあります。しかし、そのポイント全てが目の前のお客様にとって必要な情報とは限りません。ですから、全てを伝えるよりも、不必要な情報は削ぎ落として簡潔に伝えた方が良い場合も大いにあり得ます。その、削ぎ落とすべき情報は何か、反対に、必ずお客様に伝えるべき情報は何か。ここを意識して、お客様へ説明や提案ができると、とてもお客様が理解をしやすくなります。

今日の質問です。

  • 普段、説明している情報の中で、削ぎ落とせそうな情報は何ですか?
  • 普段、説明している情報の中で、絶対に伝えるべき情報は何ですか?

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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