ハロウィン軽トラ横転事故の撮影者が語る一部始終と心理学的分析

 

その後について

しばらくすると、警察官の方が群衆をかき分けてきました。最初は一人、しばらくして数人くらいでしょうか。方向からして、宇田川町の交番の方かな、と考えました。

そもそもそれまで警察官の方は周囲にはいませんでした

それまでの時間は大勢いて、さらにアナウンスまで行われてましたので、もしかして12時くらいで帰られるのかな、と考えました。さすがに一晩中見張っているのはムリだと思います。当然かと。しかし深夜にこんなことになるとは誰も予想してなかったのではないでしょうか。

そして到着された警察官の方は、その運転手さんとお話をされていました。どんな話をされていたのか分かりません。

しばらくして、倒した方たちが、今度は力を合わせて軽トラックを戻していました。戻ったときには「やった!」みたいな顔でみなさん喜ばれていました。まるで災害救助の現場で、みんなで協力して事故車をどけた! みたいな。「いや、やったのお前らやん」と周囲から無言のツッコミがあがってた気がします。

すると警察官の方が群衆にたいして、道を開けるように指示し、運転手の方が再び軽トラックに乗り込むと、その指示に従って移動し始めました。

だいたいの一部始終はこのような形です。そして今回、この事件には、二つの心理学要素がからんでいるのではないかと分析しました。

◆心理分析1「バンドワゴン効果」

実際に心理学では「バンドワゴン効果」というものがあります。

人間が無意識に他の人の行動や選択に合わせてしまう心理のことを言います。世界中誰にでもある傾向なのですが、これは日本人の場合、特に強くなります。たとえばお店でも「この商品は一番の売れ筋ですよ!」と言われたら、ついつい「あ、じゃあソレにしておこうかな」と思いませんでしょうか。

「一番はちょっとイヤだから、二番にしておく」という人もいるかもしれません。または三番目くらいのものを買う人もいるでしょう。でもせいぜいそれくらいで、「この商品は一番不人気ですよ」と言われたら、さすがに買う人はレアすぎると思います。もしくはよっぽどの精神的マゾかもしれません。

何にせよ人間、無意識に「他の人の選択に左右されてしまう」のです。とにかく今回「みんながやっているから、自分も軽トラックを押そう!揺らそう!」という人が多かったのではないかと考えます。さすがに「誰もやっていないけど、俺が一人で押して倒そう!」なんて勇者はいないと思います。まぁ、心理学的な理由以前にパワー的な問題もあると思いますけども。

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