秋篠宮さま「異例の疑義」に批判的な読売、理解を示した朝日

 

秋篠宮さまに対して「批判的」なトーン

【読売】は1面左肩に2面の関連記事、35面に会見要旨と特集、38面にも関連記事。見出しから。

1面

  • 秋篠宮さま53歳
  • 大嘗祭への公費支出 疑問視

2面

  • 秋篠宮さま
  • 異例発言 戸惑う宮内庁
  • 公費支出 変更せず

38面

  • 小室さん側へ「相応の対応を」
  • 週刊誌報道 説明求める

uttiiの眼

1面記事は「本記」的な内容だが、気になる表現があった。秋篠宮さまが大嘗祭は絶対にすべきだが「身の丈に合った儀式で行うのが本来の姿」だとし、「聞く耳を持たなかった」宮内庁長官に苦言を呈したとした後、「新天皇として大嘗祭に臨む皇太子さまは公費支出を了解されている」と書いている。これは、「了解している」と発言したという意味だろうか。主催者である新天皇が、政府が決めた支出に対して了解しているという意味の発言を敢えて行うようなことがあったのではあれば、ニュースになっていると思うが…。

2面の記事は、秋篠宮さまに対する、かなり批判的なトーンの記事になっている。まず、宮内庁長官は「大嘗祭は皇位継承に伴う重要な、伝統的な儀式で、平成の代替わりで様々な議論を経て公費支出が決まったと、秋篠宮さまに説明してきた」として、政府、宮内庁側の「努力」を強調。それに納得しない頑迷固陋の秋篠宮さまという印象が文章の裏側に滲む書き方になっている。さらに、平成の大嘗祭に対する訴訟は最高裁の判決が確定していて、「憲法問題は決着済みだ」と畳みかける。平成の大嘗祭の費用は22億円かかり、「秋篠宮さまが言及された内廷会計内の貯蓄を充てても、規模の縮小など、大幅な見直しを迫られる」とする(秋篠宮さまは「身の丈に合った」という言い方で、まさに規模の縮小を望んでいるのだが…)。発言の政治性についての専門家の意見も、秋篠宮さまに「同情的」という小田部雄次氏を別とすれば、政治的な発言として問題視するという八木秀次氏、「憲法違反とまでは言えないが、皇族の行動規範がないため、こうした発言が問題になる」と指摘したという「別の憲法学者」まで、批判的な評価が並んでいて、「問題ない」という有力な意見が全く紹介されていない。

全体にかなりバランスを失した記事内容になっている。

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