問題提起は8月から始まっていた
【毎日】は1面左肩と社会面30面に関連記事。見出しから。
1面
- 大嘗祭に公費 違和感
- 秋篠宮さま「宗教色強い」
- 小室さん側は相応の対応を
- 眞子さま結婚延期
30面
- 秋篠宮さま 問題提起
- 大嘗祭へ公費 国民負担増も懸念
- 皇族の言動 過去にも注目
- 紀子さま「見守りたい」
- 眞子さまへの思い語る
uttiiの眼
《毎日》は比較的サラッとした報道ぶり。実は、今年8月末に、秋篠宮さまが大嘗祭に公費を支出するべきではないという考えを宮内庁幹部に伝えていることが分かったというスクープ記事を掲載していた。他誌の後追いはなく、続報もなかったが、今回と全く同じ話を《毎日》が報じていたわけだ。
1面記事は、秋篠宮さまの今回の発言について、「皇族が政府の判断に否定的な見解を公言するのは珍しい」と書いていて、こうしたケースではつい「異例」と書きたくなるものだが、「珍しい」という柔らかい表現を選んでいる。
30面記事の大見出しは「秋篠宮さま 問題提起」となっていて、発言に理解を示す、《毎日》の姿勢が出ている。さらにリードには、大嘗祭への公費支出について「懸念を抱いていることは、これまでも関係者への取材で明らかになっていたが、来年5月に皇位継承順位1位の皇嗣となる皇族が公言する意味は重い」として、発言の意義を積極的に捉えている。因みに、「これまでも関係者への取材で明らかになっていた」という部分が、上記した8月末のスクープに対応している。
30面記事の後段はこれまでも注目された皇族の発言のなかから、三笠宮さまが紀元節を「建国記念の日」として復活させることに反対したこと、三笠宮さまの長男、寛仁親王が女性・女系天皇容認論に異を唱えたこと、そして秋篠宮さまが天皇の定年制に言及したことを挙げている。
最後に今回の秋篠宮発言についての専門家の評価として、「問題とは思わない」という高橋和之氏と、表現に配慮すべきだったとする所功氏の意見を紹介し、バランスを取っている。