水道事業は大丈夫なのか。関空を機能停止にした「民営化」の罠

 

大石 「地下施設に関しては、2010年頃、既に中央防災会議が『浸水するから地下に重要施設を入れてはだめ』と勧告しているんですが、経営陣は発電機等を地上に上げる努力を全くしていません。おまけに、気象庁の情報で強力な台風が来るのが事前に分かっていたのに、当日に経営トップが関西にいないなど、どの判断を取っても危機管理をやろうという意識がまるでない

彼らからは国がつくった空港という重要なインフラを使って儲けようという感覚しか伝わってこない。実際お金のかかる防災・減災のための対策を何もしてこなかったわけですから。

そもそも日本人は、民営化すればうまくいく経済成長できるという考えに侵されてしまっているんです。果たして道路公団や郵政を民営化して経済は成長しましたか?ただ単に民営化するだけで成長するわけがありません。民営化に関しても、そろそろ反省しなければならないと思います」

致知のキーワード

  • 公共インフラを民営化すればするほど、防災・減災投資はどんどんカットされていく
  • 民営化すればうまくいくという考えに侵されてしまっている

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【著者】 致知出版社 【発行周期】 日刊

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