マクドナルドとモスバーガー、なぜお互いに事業が成り立つのか

 

事業ドメインの変更

それは、老舗の大手家具店の事例です。この会社は、経営者が交代した時に、事業ドメインを変えてしまいました。その新旧のドメインを比較してみましょう。

●誰に

旧:高所得者層
新:ファミリー層

●何を

旧:厳選された高級家具
新:ファッショナブルで値ごろ感のある家具

●どうやって

旧:きめ細かい接客サービスで
新:気軽に見て回れるセルフ販売で

新旧で、明らかに違った店になっています。その結果、この家具店はピンチに陥ったのです。どうしてでしょうか。

おそらく、「理念」は変えていないはずです。そして、事業ドメインを変えるために、外部環境分析と内部環境分析を行ったに違いありません。しかし、事業ドメインを変えるということは、その次の「基本戦略」も変えることになります。つまり、「マーケティングミックスを変更しなければなりません

「マーケティングミックス」とは、「商品戦略」「価格戦略」「流通戦略」「プロモーション戦略」のことです。これだけの戦略が一度に変わると、どうなるでしょう。現場は混乱します。今までの社員の頭の中を変えなければいけません。大変な作業ではないかと思うのです。

おそらく、頭の中が変わっていたのは、交代した経営者だけなのだと思います。事業ドメインを変えたからと言って、簡単に社員が変わるわけではありません。ここに大きな誤算が生じました。

おわかりでしょうか。それほど、事業ドメインは重要なものです。あなたのお店も、事業ドメインをいい加減に扱わないようにしましょう。

■今日のツボ■

  • 経営とは、時流に適応し、事業を継続させることである
  • 経営戦略は順序立てて考えていくのが良い
  • 経営戦略で特に重要なのは、理念の構築と事業ドメインである

image by: Shutterstock.com

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ワン・トゥー・ワンコンサルティング代表。スポーツ用品業界での経験と知識を生かし、業界に特化したコンサルティング活動を続ける。
スポーツ用品業界在籍33年の経営コンサルタントが、スポーツショップの業績向上法について熱く語ります。スポーツショップのために書かれた、日本初のメルマガです。ここには、あなたのお店がかかえている問題を解決するヒントがいっぱいです。

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【著者】 梅本泰則 【発行周期】 週刊

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