経営戦略を立てる
それは、順序立てて戦略を考えていくことです。その順序は次のようになります。
- 会社の方向性を明確にする(理念の構築)
- 会社の目指すところを決める(目標の設定)
- 社会、市場、業界、競合相手の変化を分析する(外部環境分析)
- 会社の強みと弱みを洗い出す(内部環境分析)
- 事業のドメインを決める
- 事業の基本戦略を決める(マーケティングミックス)
- 売上・利益などの数値を計画する(計数計画)
それぞれの詳しい説明は省きますが、この中で一番重要なのはどの項目でしょうか。言うまでもなく、それは「理念の構築」です。では、その次に重要なのは何でしょう。それは「事業ドメインの決定」です。
「事業ドメイン」って、聞きなれない言葉ですね。簡単に言えば、「誰に、何を、どうやって提供するか」ということです。この事業ドメインの三つの要素が決まることで、その次の「基本戦略」がうまく立てられます。
そこで、マクドナルド(「マ」と略)とモスバーガー(「モ」と略)の事業ドメインを見てみましょう。この二社の事業ドメインが全く違うことが分かります。
●誰に
マ:10代の若者から小さい子供を持つ夫婦
モ:大人の年齢層
●何を
マ:早く、安く食べたいというニーズ
モ:ゆっくり、おいしく食べたいというニーズ
●どうやって
マ:駅前の一等地に出店、店内の作業マニュアル化
モ:少し奥まった二等地に出店、注文後手作りで
明らかに違っていますね。事業ドメインが違えば、お互いに違った戦略を組むことが出来ます。ですから、同じハンバーガーを販売していても、お互いの事業が成り立つのです。これで、事業ドメインが重要だということがおわかりでしょう。
そして、もう一つ、事業ドメインの重要性を示す事例があります。