習近平は最も危険な敵。ソロスですら見限った中国のお先真っ暗

 

ソロス、中国打倒を決意する

2010年時点、ソロスは、「中国をアメリカの次の覇権国家にしてしまおう」と考えていた。しかし、その考えは徐々に変わっていきました。理由は、2012年に誕生した習近平政権が独裁化をすすめている。それで、中国はソロスをはじめとする国際金融資本のいうことを聞かなくなったのでしょう。

2016年1月、彼は中国に関する爆弾発言で、世界を仰天させました。

ソロス氏:中国のハードランディングは不可避、株投資は時期尚早(2)

Bloomberg 2016年1月22日(金)9時54分配信

 

(ブルームバーグ):著名投資家ジョージ・ソロス氏は21日、中国経済がハードランディングに直面しており、こうした状況は世界的なデフレ圧力の一因になるだろうと述べた。同氏はまた、中国情勢を考慮して、自分は米株の下落を見込んだ取引をしていると説明した。ソロス氏はスイス・ダボスでのブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「ハードランディングは事実上不可避だ」と指摘。「私は予想しているのではなく、実際に目にしている」と語った。

以前にも書いたことがあります。アメリカの対中国観は2015年3月のAIIB事件で決定的に変わりました。「中国こそが、アメリカ最大の脅威だ!」と認識されるようになった。これはソロスも同じで、以後反中の姿勢がはっきりしてきた。それと共に、中国の経済成長は、著しく鈍化するようになった。

ところが、2017年ソロスは、中国に優しくなりました。なぜ?ソロスは、「アメリカ・ファーストのトランプが大嫌いなのです。それで、「習近平の方が、トランプよりマシ」と思った。そのせいか、中国経済、2017年には回復しました。

しかし、今、ソロスは「中国打倒」を決意したようです。BUSSINESS INSIDER JAPAN 1月28日を見てみましょう。

世界経済フォーラムの年次会合(ダボス会議)で、ビリオネアの投資家、ジョージ・ソロス氏がスピーチを行った。1月24日の夜(現地時間)に行われたこのスピーチは、ソロス氏が中国に対して間違いなく批判的であることを示した。

 

「今夜、わたしはこの時間を、開かれた社会の存続を脅かすこれまでにない危険について、世界に警告するために使いたいと思う」

中国=「開かれた社会の存続を脅かすこれまでにない危険」だそうです。9年前まで、「中国がアメリカにかわる覇権国家になるよね~~」と絶賛していた人が、えらいかわりようです。

こう切り出したソロス氏は、言葉を続けた。

 

「抑圧的な政府の手によって機械学習や人工知能といった統制の手段がもたらし得る、開かれた社会が直面する致命的な危険に注意を呼び掛けたい。絶大な権力を維持するため、習近平が一党支配する中国にわたしは注目し続ける」

 

ソロス氏の反中国の議論の中心は、個人情報を一元管理するデータベース「社会信用システム」のコンセプトだ。
(同上)

ソロスが恐れているのは、AIなどの最新技術が中国で独裁強化のために使われることである。わかります。ロシアでもしばしば、「中国の監視システム、管理システムはすごい!」とテレビで報じられています。

「わたしが言いたいのは、抑圧的な政権とITの独占企業が組み合わさることで、こうした政権に開かれた社会をしのぐアドバンテージを与えることになるということだ」

 

ソロス氏は言う。

 

「独裁政権にとって、統制の手段は有用なツールだ。だが、こうした手段は致命的な脅威を突き付ける」
(同上)

独裁政権がITの独占企業(たとえばGAFA)と協力することで、「開かれた社会」(=自由民主主義社会より強くなってしまう可能性がある。そして、ソロスは、「決定的発言」をします。

「中国は、世界で唯一の独裁政権ではない。だが間違いなく、最も経済的に豊かで、最も強く、機械学習や人工知能が最も発展した国だ。これが開かれた社会というコンセプトを信じる人々にとって、習近平を最も危険な敵にしている」
(同上)

習近平は最も危険な敵」だそうです。

私たちが忘れてはいけないこと。それは、ソロスさんは、「ただの個人ではない」ということ。彼は、「国際金融資本全体の考えを代弁している。つまり、国際金融資本が、「習近平はもっとも危険な敵と認定した。

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