行き過ぎた「円安誘導」を止めよ。もはや輸出依存国ではない日本

tsuda20190624
 

これまで長きに渡り「貿易立国」として歩んできた我が国ですが、その産業構造に大きな変化が見られているようです。「日本は輸出経済依存国から海外投資の配当金依存国になってきた」とするのは、メルマガ『国際戦略コラム有料版』著者の津田慶治さん。津田さんは今回の記事中、構造が変わった日本にとっては円高の方が有利であり、日銀等による円安誘導については「必要なし」としています。

NY株価最高値で利下げ?

6月18、19日のFOMC後のパウエル議長は、年内の利下げを容認とも取れる発言があり、S&P500指数は最高値になりNYダウも最高値近くになっている。今後の検討しよう。

日米株価

NYダウは、2018年10月3日26,951ドルで過去最高株価であるが、12月26日21,712ドルと暴落したが、その後は上昇して4月23日26,695ドルになったが、米中貿易戦争激化とメキシコ移民問題が出て6月3日24,680ドルまで下げた。しかし、FRBの今年利下げ容認で6月21日26,719ドルまで戻し6月20日S&P500指数は最高値になった。

日経平均株価も、同様に2018年10月2日24,448円になり、12月26日18,948円と暴落し、4月24日22,362円に上昇したが、対中対墨貿易移民戦争激化で6月4日20,289円まで下落。しかし、米国で今年利下げ観測で6月20日21,462円と上昇。しかし、一時1ドル=107円5銭と円高のために6月21日は21,258円と下落が、出来高は2.7兆円まで回復した。

10年米国債の金利が2%になり、普通、株価と金利水準は相関があるのに、逆相関になり異常な状態になっている。株価が高いと、利上げで金利は高くして、景気が悪いと利下げで金利を下げ、株価も低いことになるはず。それが金利は低く、株価は高いとなり、相関が崩れておかしい状態になっている。

逆イールドにもなって、短期金利を下げる必要になっているというが、景気が悪いからではなく、株価が最高値にあるのに、逆イールドになっている。米国の金融経済はハチャメチャな状態になっている。

株価が高いのに、景気が良くないとFRBは、利下げするというのも、おかしいことである。景気と株価の相関も崩れたことになっている。普通、株価が高いとバブル形成を抑えるために、利上げする方がよいと思えるのに、利下げを容認するとパウエル議長は言っている。中央銀行バブルもここに極まったように感じる。

FRB委員の展望チャートでは、8人が据え置き、1人が利上げ、8人が利下げとなっている。市場は7月利上げ100%である。FRBは微妙なバランスを取っている。

株価が高いのに利下げをトランプ大統領は強制するが、それは、まともな金融政策ではなく金融政策によるバブル形成を意味している。そのバブルが崩壊したら、その衝撃は非常に大きくなると、心配する。あと何年、いや何か月、バブル景気はもつのであろうか?

そして、ECBもドラギ総裁も利下げの方を示唆したことで、利上げに向かっていた中央銀行は、再度、金融緩和の方向に転換したことになる。中央銀行バブルが世界的になってきたようである。

しかし、日本は、米国と欧州金利の下げ観測でドル・ユーロで円高に振れて、株高にならず日本のバブル形成は促進しないのが、せめての救いである。その上に消費税UPを行えば、株価が高騰することはないので、バブル形成を起こさなくて済むことになる。

そして、景気動向が下向きになり、企業の内部留保した資金を投資にも回せずに、とうとう、その資金で自社株買いをおこない始めた。このため、日経平均株価も大きな下落がない

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