2003万。高齢者平均資産額のカラクリと選挙期間中に発表した意図

 

一方、日本の富裕層は増える傾向にあり50人に一人は1億円以上の資産を持っているといわれます。野村総合研究所が2018年に作成した「2017年の純金融資産保有額別世帯数と資産規模についての推計」によると、純金融資産保有額が1億円以上5億円未満の富裕層が118.3万世帯5億円以上の超富裕層が8.4万世帯もあるのです。

富裕層の金融資産額の大きさが、平均を押し上げているのは明らかですし、世帯主が無職で65歳以上が対象の集計ですから、蓄えが無いから、65歳を過ぎてもがんばって仕事をしている人は含まれていないのです。

改めて考えると、高齢者の中でも金融資産の格差は非常に大きく、これから老後の設計をしなければならない若年層とすでにいい条件の中にいる高齢者との間の格差も考えると、この2,003万円という数字はあまり意味が無い…と。

このあまり意味が無いけど、インパクトがある数字を、参議院選の最中に記事にしたことに、なんかひっかかります。

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【著者】 廣田信子 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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