全国の道路網整備
信長は、関所を廃止するだけではなく、大掛かりな道路整備も行ないました。今も全国に残っている「一里塚」というのは、信長が道路の整備を行い、距離の目安として一里ごとに塚をつくらせたものなのです。また現在の街道などには、信長の道路整備で開通されたものが多々あるのです。
信長の道路整備により、人や物が諸国を自由に行き来できるようになり、流通は格段に発展したと思われます。
信長は道路網整備のために、大掛かりな掘削工事も行っています。天正元(1573)年、信長は琵琶湖のほとりに佐和山城の築城を開始しました。中山道も従来のルートから変更し、佐和山城の前を通るようにし、佐和山城の前には、鳥居本宿という宿を置くことにしたのです。ところが、佐和山城ルートにする場合、摺針峠を越えなければなりません。そのため信長は、摺針峠を開削して道を作りました。火で岩を膨張させて、岩を砕くなどの難工事でした。この工事では3万人が動員されたそうです。この佐和山城ルートにより、中山道は従来よりも3里、12キロも短縮されました。
もちろん信長がもし本能寺で死なずに、天下統一を完遂できていれば、この道路網は日本全土に張り巡らされたはずです。というより信長のこの計画を家康が踏襲し、江戸時代の整備された街道が生まれたのです。(メルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』より一部抜粋)
image by: 狩野元秀 (1551- 1601) [Public domain], ウィキメディア・コモンズ経由で
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