筋トレで身に付く精神面でのメリット
それと最近私が特にウエイトトレーニングに感じる効果は、リセット感です。色々な悩みや雑念など本来なら忘れてしまいたい事があっても、簡単に忘れる事は出来ません。覚える事は努力で出来ても、忘れる事はなかなか努力ではかなわないのです。通常は時間に頼るしかありません。
しかし、ウエイトトレーニングがしっかりと出来た時、恐らく頭の中は他の事を考えていないはずです。逆に、他の事を考える余裕があるウエイトトレーニングは、トレ強度が低いなど、その質が低いと言わざるを得ません。
目の前にある鉄の塊が、気を抜いたら顔面に落ちてくる。もう挙がらないと思ってからの一回を、全身全霊で持ち上げる。こんな状況は脳が危機感で一杯になって、他の事を考える余裕がなくなるのです。これがリフレッシュであり、リセット感と言えます。
よくウエイトトレーニングで追い込むという表現を使いますが、これは速筋繊維に刺激を与えるのが目的ですが、同時に頭の中は危機感で一杯になって、さっきまであれこれ考えていた雑念を考える余裕がなくなるわけです。仮に、一時間でも日々の中で一切の雑念がなくなる時間がもてたら、この脳のリフレッシュ効果は絶大であると言えます。
筋トレでメンタルも鍛える
最後に、もう一つ、ウエイトトレーニングの効果を上げるならばメンタルが強くなります。私たちの日々の活動の大半は、他人との比較が関係しています。野球という競技においても相手があるわけですから、仮に自分が下手でも相手がもっと下手なら勝つことも可能となるわけです。常に他人を意識して他人との競争の中で過ごしています。
ところが、ウエイトトレーニングは常に自分との競争になります。昨日の自分、数カ月前の自分、昨年の自分。私はウエイトトレーニングほど自分を意識する行為を知りません。純粋に自分を超えて行こうとする姿勢は言い訳も逃げ道もありませんから、確実にメンタルは強化されていきます。ここに時間をかけないと効果が表れないというウエイトトレーニングの側面が更にプラスに作用して、逆に効果が表れ始めると、どんどんポジティブに前向きになっていきます。
自分の限界と向き合って、一切の言い訳もできない状況で必然的に謙虚さが生まれ、今度は自分の限界を乗り越える事で自信が芽生え、また限界にぶつかって謙虚になる。この繰り返しをしながら結果として肉体が強くなり、そして同時にメンタルも鍛えられたという事になっていくのです。
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