バスク風チーズケーキの専門店も増えている。東京・恵比寿の「ベルツ」(18年8月オープン)、東京・六本木の「ブロック・ブロック・トーキョー」(19年3月オープン)、名古屋・名駅と大阪・梅田の「マックロ」などといった店だ。「ベルツ」の店名はバスク語で“真っ黒”を意味し、漆黒の表面とチーズ感の強い味わいが特徴。
「ブロック・ブロック・トーキョー」はブロックサイズの商品で、片栗粉を使ったグルテンフリーの商品、通販や催事で人気のカオリーヌ菓子店が監修。「マックロ」は、全国に約30店を展開するチーズタルト専門店「パブロ」の新業態で名古屋には19年11月、大阪には12月にオープンした。
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また、19年12月には、東京・秋葉原に「tukuruno(つくるの)」がオープンし、「テリーヌバスクチーズケーキ」専門店と銘打っている。夜はワインバーとなる二毛作店だ。これは小麦粉を使わずテリーヌ型で焼くチーズテリーヌ(テリーヌチーズケーキ)をバスク風にアレンジした、進化形のバスク風チーズケーキと言えるかもしれない。
このように、ここ1、2年で数多くの洋菓子専門店、洋菓子メーカー、カフェ、レストランが一斉に研究を進めて、商品化されてきた段階。中には、どこがバスク風なのか疑わしいものもあるが、今後の展開が楽しみだ。
バスク風チーズケーキは、日本のみならずアメリカ、トルコ、マレーシアなどでも近年人気が急上昇しているとも聞く。
日本は実は、世界的には「ジャパニーズスタイル・チーズケーキ」と呼ばれる「スフレチーズケーキ」を生み出したチーズケーキが盛んな国である。
味覚にうるさくコスパに厳しい、日本の消費者から選ばれた逸品が、世界を席巻する日も近いかもしれない。
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