休校解除の基準を作れ
そもそも現状の格差休校によって、学校現場は混乱している。児童生徒のみならず、その保護者も出口が見えないトンネルにいるようなもので、いつ休校が解除されるのかの基準も示されていなければ、現状でどのように単位や学習を進めるのかも示されていないのである。
大阪府の吉村知事が言うように、現状で基準を作っているようでは、国民は大いに不安を感じるのであり、見えない暗闇の中、生活を強いられている状態なのだ。
これも無責任と言わずしてなんと評価すればよいのだろうか 。
もはや、自分たちで動くしかないだろう。「9月入学」という混乱の種を検討するより、今すぐリモート教育、オンライン授業の導入を強力に推し進めるべきだ。
予算はかき集めればよい。PTA会費などはほぼ貯蓄状態になっているケースが多い。こういう無駄な内部留保はすべて使ってしまえばいい。すでに端末を持っている家庭はそれを使い、YouTubeやSNSを代用してもよいだろう。
例えばスマートフォンでもオンラインには接続ができる。スマートフォン端末を暫定的に導入するとか、ドコモやソフトバンクなどの大手キャリアに端末を格安でレンタルしてもらうように交渉するでもいいだろう。
休校によって格差が生じてしまった分に関しては教育の柔軟性でカバーできるところはカバーし、現行の受験期にある学生については、試験範囲に配慮すれば、「9月入学」のような多重な整備や調整、収拾不能な混乱に学生を巻き込むよりはるかに整備は容易となる。
この新型コロナによる混乱の中、教育行政には自粛ではなく行動がなければ、児童生徒のみならずその保護者も学校現場もさらに不安と混乱にまみれてしまう。
全く期待はしていないところはあるが、「9月入学」という混乱トピックスに飛びつくような愚行は今すぐやめて、これ以上の混乱を防ぐためにも、根性論を排除した休校解除の明確な基準とオンライン授業の推進、受験期や学習の進みについての具体的な対策を示すべきだろう。
もう寺子屋式の教育制度は必要ない。一か所に一同集めて、よーいドン!の時代は終わらせなければならない。
重要なことは、どんな状況にあっても学びを止めないという仕組みを作ることだ。
編集後記
私は探偵学校を運営しています。今、オンライン講義をするためカリキュラムなどを変更しているところです。一方で私の探偵学校では、パソコン端末を授業で製作します。予算としては1万円もかかりません。シングルコンピュータとなる格安の基盤を使って、OSには無料のLinuxを使います。同時にプログラミング教育を行うため、この端末を作ると同時プログラミングの基礎や通信の基礎も学びます。
この端末を使い、遠隔地からスマホでカメラを操作するなどを基本講座で学ぶのです。
探偵学校卒業時には、古いパソコンなどを応用し、wifi等の通信を使ってどこにでもカメラを仕掛け、それを遠隔で操作することも可能なだけの技術が身に付くわけです。
日本はモノづくり大国でした。経済産業省もものづくり補助金なるものを用意しています。今すぐ導入しなければならない緊急のときですから、そこまでしろとは言いませんが、今、学校教育がオンライン授業の推進のために考えているのは、すでに端末があってのイチからの教育であり、同時に新カリキュラムとして導入されるプログラミングについては、その先の話ではないでしょうか。しかし、ものづくりを推すのであれば、端末自体の機能を知りながら作るゼロからの教育が理想でしょう。
端末自体が1万円以下、モニターは今どきのテレビで十分代用できますし、キーボードなどは1,000円もあれば用意できます。つまり、私の探偵学校では、教材費を徹底的に抑えつつも、ゼロから教育によって身につくスキルは最大限にまで伸ばすことができるのです。
工夫をする民間と税収に甘えればなんとかなってしまう官との差ではないでしょうか。
もっと考えろ、もっと生徒の身になれ、いじめの対応の時も同じですが、なんでこんなに関心がないのか不思議でたまりません。それこそ、人員を大幅に削減してAIでも採用したらどうか、そう思えてしまうほどです。
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