昨年、韓国で刊行されて大ヒットとなった『反日種族主義』においても、著者の韓国人学者の詳細な研究によれば、当時の朝鮮人炭鉱夫は強制連行などではなく、自らが募集に応じたものであり、さらにその賃金は日本人大卒事務職の2.2倍、巡査の3.7倍という高水準だったことが明らかになっています(1944年の数字)。
これのどこが「奴隷労働」なのかという話です。『反日種族主義』は韓国で11万部のヒットとなったということですから、真実を知った韓国人から韓国政府批判の声がもっと上がってもよさそうなものです。
ところが同書は韓国の図書館では閲覧制限がかかっていて、自由に読めない状況にあるそうです。これに対して、共著者である落星台経済研究所の李宇衍(イ・ウヨン)研究員は、FNNの取材に対して、「朝鮮王朝時代でもない現代社会で禁書があるというのでしょうか。読者たちが判断することを、なぜ図書館が判断をするのか、とうてい理解ができない」と話し、「焚書坑儒」になぞらえて怒りを表したそうです。
● 韓国図書館が「反日種族主義」を閲覧制限…「知る権利」ないがしろに
ところで、このユネスコへの軍艦島の登録の際、韓国側は日本に対して裏切り行為を働いています。当初は、韓国も「百済歴史遺跡地区」の登録を目指していたので、韓国と日本が協力して、お互いにユネスコへの登録支援を約束していたのです。
ところが先に「百済歴史遺跡地区」の登録が採決されると、韓国側は約束を反故にして、突然、「明治日本の産業革命遺産」の登録に反対を表明したのです。その理由はすでに述べたとおりですが、まったくの騙し討ちです。
いずれにせよ、軍艦島にしても他の歴史問題にしても、韓国の抗議に日本は耳を貸す必要はありません。下手に妥協すれば、韓国側お得意の裏切りという憂き目にあい、韓国側が「外交的大勝利」と勝利宣言する結果になります。もういい加減、韓国側の言い分に付き合うのはやめるべきでしょう。
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