批判する人こそ昭和脳?高校野球「ノック素手捕球でケガ」事件の本質とは

shutterstock_1264248472
 

9月26日に神奈川県藤沢市にある高校の硬式野球部で、監督が素手で部員にノックを受けさせて怪我をさせていたことが発覚したというニュースが9日に報じられました。まるで昭和のスポ根漫画のような練習風景ですが、この指導は正しかったのでしょうか? このニュースについて批判的な意見を述べる人に違和感を覚えた、と語るのは、サッカーをメインにスポーツ情報を取り上げ人気のメルマガ『J3+ (メルマ)』著者のじじさんです。じじさんは「素手でボールを捕球する練習はよくある練習方法」としながら、打球の速さがどうだったのかについて確認せずに「昭和的だ」と批判する人たちに対して疑問を感じたと持論を展開しています。

【昭和的?】 硬式野球部での「素手でのノック→怪我」について

神奈川県の藤沢市にある藤嶺藤沢高の硬式野球部で、47歳の男性監督が練習中に男子部員に素手でノックを受けさせて「全治3週間の怪我」をさせていたことが明らかになったと報じられている。同校は「不適切な指導だった」として部員の父親に謝罪をして、監督に対しては1カ月の指導停止などの処分が下された。9月26日(土)の練習中の出来事だったという。藤嶺藤沢高は1985年に甲子園大会に出場しているがサッカーの強豪高として知られており、川崎FでプレーするボランチのMF下田などが同校のOBになる。

記事によると「9月26日(土)にノックをしていたときに捕球をミスした1年生部員に対して監督が「グラブを外しなさい。」と指示をしてノックバットで計3球を打って素手の左手で捕球させた」という。翌日の練習前に監督に対して掌が腫れたことを伝えて28日(月)に病院で「3週間の挫傷」と診断されたとのこと。「3週間の挫傷」というのは怪我の程度としてはかなり微妙である。挫傷の意味を調べると「物にぶつかった時の外力によって、皮膚の表面は傷つかず、その下の組織が傷つくこと。うちみ。くじき。」とある。

「大した怪我ではないのでは?」と思うが素手でノックを受けさせたことについては「手のひらで捕球する感覚をつかんでもらいたかった」と説明したという。この件は大きく取り上げられている。大きな話題になっているが、小学校のときにソフトボールをしていた経験を踏まえた上で意見を述べると『「手のひらで捕球する感覚をつかんでもらいたかった」という監督の説明をクレージーと批判する人はクレージーだ』と思う。素手でボールを捕球する練習はよくある練習方法の1つである。

「グローブをつけずに捕球の練習をするのは意味がない!!!」と意見する人も少なくないが初心者 or あまり上手ではない人に感覚を身に付けさせる練習方法として素手での捕球はかなり有効だと考えられる。現代のプロ野球で最もショートとして優れた守備力を誇るのは西武ライオンズの源田になるが「テニスボールをグローブで捕球をする練習を社会人のときにたくさん行って守備力を高めた。」という話はよく知られている。源田はグループをはめての捕球練習になるがテニスボールの捕球でいい練習になるようだ。

print
いま読まれてます

  • 批判する人こそ昭和脳?高校野球「ノック素手捕球でケガ」事件の本質とは
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け