4.捨てる
勘違いしやすいですが、不満をいくら解消しても、マイナスの感情が一時的にゼロに近づくだけで、幸せになれるわけではありません。ストレスに上手に対処している人は、どうにもならない悩みを解決しようとせず、その時間をもっと幸せになれる何かに使うことを意識しています。ネガティブな感情を減らそうと躍起になるより、ポジティブな感情を増やすほうが幸せになれると知っているのです。
5.体を使う
心が緊張している時、筋肉は収縮し、体は硬くなります。対処の上手な人たちはその都度、体を使うことで緊張を緩和しています。その例がジョギングやエアロビクスといった有酸素運動です。一定のリズムを伴うこれらの運動をすると、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが多く分泌され、多幸感が得られると言われています。
時には100メートルダッシュや腕立て伏せなど強めの運動を取り入れてもよいでしょう。運動の最中は悩みを忘れますし、主に就寝中、筋肉修復のため分泌される成長ホルモンには抗ストレス効果があり、健康な体と心の維持に役立ちます。
6.書く・話す・読む
いつも漠とした不安に悩んでいるという方に薦めているのが、その要因を箇条書きするワークです。例えば会社をクビになるのが怖いなら、なぜそれが怖いのか。収入減の不安が原因なら、一体いくらあれば足りるのか、今後どのように貯めていったらよいのか…という要領で、心のわだかまりを明瞭にしていくのです。
7.新しい出会いを求める
ストレス耐性を高める上で、新しい知識や趣味、人間関係を持つ心があるかどうかは重要です。
会社勤めの人は自宅との往復が続き、それ以外の人間関係が希薄になりがちです。その何が問題かと言えば、仕事で失敗し評価が下がった際、それが世間全体からの評価と勘違いする恐れがあるのです。積極的に新たなコミュニティへ参加することで、メンタルの健康が保たれる可能性が高まります。
※ 本記事は『致知』2020年12月号 連載「大自然と体心」より一部抜粋したものです
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