【書評】やがては5人に1人が発症。人気作家が描く認知症の現実

 

でも、認知症は進行を抑える薬もあるし、早めに意識的に対応策を実践すればQuality Of Life(生活の質)を低下させずにすむといわれている。

思考力、記憶力が低下しつつあることは否定できない。しかし、それでも消滅したわけではない。わたしはそんな現実をきちんと受け入れ、その現実と折り合いをつけながら、生きていこうと思っている。

じつに潔い。それしかないけどね。そして、「せっかく認知症になれたのだから」という思いで、この本を書いたという。いいネタを見つけてよかったですね。自分自身を取材すればいいんだから。

人は年を重ねれば、認知症であるかないかにかかわらず、多かれ少なかれボケる。しかし。私は「いい年の取り方」と「悪い年の取り方」、さらに「いいボケ方」と「悪いボケ方」があるように思う。できればいいボケ方をしたいものだ。

自らを見つめながらいいボケの指南をしようと思ったそうだ。それにしても、タイトルはあざとい。気負いすぎではないか。編集者がつけたんだな。

「認知症」は英語で「Dementia」という。現在、65歳以上の高齢者における認知症患者数は約7人に1人の462万人(有病率15%)と推定されており、2025年には約5人に1人が認知症を発症すると予測されている。

それにしても……「認知症」というネーミングは、自分自身を疑っている者としていやな感じだ。そして、このテキストを書くとき、今までにはなかったようなタイプミスが異常に多かったのはなぜだ。

編集長 柴田忠男

image by: Shutterstock.com

日刊デジタルクリエイターズこの著者の記事一覧

デジタルメディアで活躍する現役クリエイターたちのコラムで構成されている本格派。総発行部数約16000! 真のクリエイターを目指している方からデジタルに関わる方まで、すべてに向けて発行中!

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】 』

【著者】 日刊デジタルクリエイターズ 【発行周期】 ほぼ日刊

print
いま読まれてます

  • 【書評】やがては5人に1人が発症。人気作家が描く認知症の現実
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け