中国で罰金170万円の新法案も。大食いTV番組の“気持ち悪さ”に世界が気づきはじめた

 

あたしは、食べ物は1人前しか食べられません。ラーメンならラーメンだけ、チャーハンならチャーハンだけでお腹がいっぱいになるので、ラーメンとチャーハンとか、きつねそばと天丼とか、一度に2つのメニューを美味しそうにモリモリと食べちゃう男性とかを見ると、すごく頼もしくて素敵に見えるのです。やっぱり、あたしは「きれいに食べる」のは当然として「美味しそうに食べる」や「楽しそうに食べる」が好きなのです。

だから、あたしより華奢なギャル曽根さんとか、あたしと同じくらいの体型のロシアン佐藤さんとかが、あたしの何十倍もの量の食べ物を美味しそうに楽しそうにパクパク食べているのを見ると、すごく幸せな気分になるのです。そして今では、フードファイター系の番組もなくなり、大食い番組は、よりエンタメ性が求められるようになったのです。

テレビ的には、男性より女性が大食いしたほうが画(え)になるため、大食いタレントは女性のほうが重宝されていました。しかし、よりエンタメ性が求められるようになったことで、実力だけでなく食レポも上手なMAX鈴木さんや、いつも笑顔で楽しそうに食べるラスカル新井さんなど、男性も時代に合った人たちが活躍するようになりました。

こうした大食いタレントは、ほぼ全員がユーチューブをホームにしており、自分のユーチューブチャンネルでの収入がメインです。たとえば、ロシアン佐藤さんのチャンネル登録者数は約87万人、MAX鈴木さんは約61万人、ラスカル新井さんは約91万人です。これだけ登録者数があれば、月にアップする動画の本数にもよりますが、平均的なユーチューバーの収入と照らし合わせると、広告収入だけで月に数百万円、これに企業案件が乗りますので、年収は数千万円になるはずです。

しかし、上には上がいるもので、タレントから大食いユーチューバーに転身して大成功した木下ゆうかさんは、チャンネル登録者数が約551万人、これは世界の大食いユーチューバーランキングでも、トップ5に入るほどの登録者数です。そして、ユーチューブは登録者数が増えると広告の再生単価もアップするので、年収は数億円と見られます。

大食いユーチューバーに成功者が多いのは、大食いには「国境がない」からです。大食いユーチューバーの動画は、やることは目の前に置かれた大量の料理を時間内にたいらげるだけですから、日本語など分からなくても楽しむことができます。そのため、日本国内だけを対象にしたコンテンツのユーチューバーとは、分母が桁違いなのです。

これは他の国にも言えることなので、いろいろな国に大食いユーチューバーがいて、チャンネル登録者数が数十万人から数百万人と成功している人たちが数多くいます。しかし、4月29日のこと、中国で大食い動画のアップが禁止されてしまいました。

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