これも運命か。大企業トヨタを救い、トヨタを作った「田舎者」たち

 

またドラッカーから、経営資源としての“人”に関する意見を聞きます。

「良質な人材を引き寄せることができなければ、企業は永続することはできない。産業全体として見ても、その衰退の最初の徴候は、有能でやる気の人間に訴えるものを失うことである」

「人材の獲得に関しては、特にマーケティングの考え方が必要である」

「『われわれが必要とする種類の人材を引き付け、かつ引き止めておくことには、わが社の仕事をいかなるものとしなければならないか』『獲得できるのは、いかなる種類の人材か。それらの人材を引きつけるには何をしなければならないか』を問うことである」

としています。

トヨタという企業が恵まれたのは、まさに“モノづくり”を行うについて最も適切な石田退三さんいうところの“田舎者”を多く獲得できたことで、それらの人材に「やり甲斐のある仕事」「豊かになる可能性」「仲間」がある“場”を提供すること示したことに由来します。機会に出会えない望めない地に、栄光の場所を創ったことによります。

ここで“超優良企業”が誕生させるところの“基本要件”を解説します。人材という最大の資産が知識という最も生産的な資源を産み出すのは、所属する組織が「やり甲斐のある仕事」「豊かになる可能性」「仲間」という経営環境を提供するとき、自立的につくれるとき、または経営者とともにそれを守ろうとするときで、それらが整えられるときに起こります。

image by: Arsenie Krasnevsky / Shutterstock.com

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戦略経営のためには、各業務部門のシステム化が必要です。またその各部門のシステムを、ミッションの実現のために有機的に結合させていかなければなりません。それと同時に正しい戦略経営の知識と知恵を身につけなければなりません。ここでは、よもやま話として基本的なマネジメントの話も併せて紹介します。

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【著者】 浅井良一 【発行周期】 ほぼ週刊

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