高経年マンションでも安心。リバースモーゲージで修繕積立金を払う賢い選択

 

ただし、ご夫婦でお住いの場合は、自分が亡くなった後、配偶者が家を処分しなければならなくないように、配慮が必要です。お子さんたちにも、きちんと話しておくことが必要でしょう。そして、この制度を活用するためには、管理規約の改正等が必要になります。

有効な制度ですが、実際に、規約を改正しても、この制度を利用する人は多くはないと思います。それでもいいのです。不安感はあっても、いざとなったら、この程度のお金は余裕がある人が多いからです。

でも、いざとなったら、この家に住み続けながら資金を軽減できる…ということが大きいです。それが当たり前のライフスタイルになれば、前もって、大規模な再生工事を行うことにも賛成できるはずです。大規模な再生工事を考えているマンションは、最初に資金の負担をなくする手を打った方がいいと思います。

マンションという資産を生かすことが、健全なお金の使い方だというニュアンスが広がれば、自分の持っている資産に対する考え方に違いが出ると思います。自分が作った資産は、自分が豊かに使おうという姿勢こそ重要だと思います。

借り入額は、その時の資産価値の半分が限度ということですので、480万円を借りるのには、960万円以上の資産価値が必要だということになります。今のマンションの価値が、2,000万、3,000万あるようなマンションでは、有効活用ができます。マンションという資産を持っていても、修繕積立金が上がる中で、年金暮らしが決して楽ではない層もいるはずです。

実は、この相談は、個人からではなく、マンションとして取り組みを考えている場合は、住宅金融支援機構が全面的に協力してくれるようです。この制度が広がると、高経年マンションは価値を上げることができます。マンションの未来に対する意識を変えることにも繋がります。

積極的に、マンションの価値を活かし、それを未来に繋いでいく方法として、ぜひ、検討していただきたいと思います。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 廣田信子 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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