今後は、これまで4年間の情熱を注ぎ込んだ南アフリカ共和国に貢献する方法を考えている。「韓国には南アフリカ共和国について知っている人がほとんどいません。
特にアフリカにネットワークを持った人は珍しいです」政府高官や実務家らと親交を深めていく考えだと語った。
「南アフリカの深刻な電力難を解決しようと考えています。韓国には原子力発電の技術があります。小型モジュール原発(SMR)も可能かと思われます。南ア共で働きながら身につけたノウハウですが、私にはそこの政府を説得して、仕事ができるようにする道が見えます。さらに南ア共はクリーン水素を作る天恵の環境を備えています。韓国が必要とする新再生可能エネルギーを安く得ることができます。南アフリカの環境的競争力と韓国の原子力、水素技術力を組み合わせて、両国が『ウィン・ウィン』する道を模索しようという構想です。私の残りの人生をかけるだけの価値あることだと思います」
「2018年、マンデラ氏生誕100周年を記念してキリマンジャロ登山をしたことを思い出します。高山病のため、多くの仲間が途中であきらめたのですが、最後まで残った人たちもいました。最高峰に登るためには、大勢が一緒に行かなければならないこと、登るのが大変でも下山は早いことを実感しました」
誰もが頂上に登ればいつかは下らなければならないということも。
「ウフルピーク(5,895m)に登った時、『俺たちはやり遂げた』という喜びでいっぱいでした。時が来て下りました。降りてくる足取りは軽く、やってみる価値のある戦いに勝って家に帰る将軍のような感じでした。私は今また別の山を眺めています。構想したばかりなのに、考えただけでも胸がわくわくします」
「まだアイデア段階」としながらも、一日も早く南アフリカに帰って事業を推進する日を夢見ている。南アフリカを背景に繰り広げられる「尹聖赫」の人生第二幕、その心臓の鼓動音が伝わってきそうだ(東亜日報の載った記事を参照させていただいた)。
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