無理心中も同然。戦に負ければ殺されるプーチンが核ボタンを押す瞬間

 

しかし、荒廃を少なくする方法は、ウクライナ軍の補給が尽きると負けて戦争は終わったことだ。しかし、戦争終了で荒廃が止まるはずが、世界から補給物資がウクライナに送られ、義勇兵も来るので、戦争は長引くことになる。その補給ルートはポーランドであり、次の焦点はポーランドへのロシアの行動になる。

事実、ロシア外務省は、ウクライナに武器を提供する国に対し、ロシア軍に対して武器が使われた場合は相応の責任を負わせると警告した。この一番の目標は、ポーランドになる。

日中戦争で、補給ルート阻止のために、日本軍が東南アジア侵攻をした理由でもあり、補給ルートを止めることが重要とみると、次の焦点は、ポーランドになる。

ポーランドは、ウクライナ国境で鉄道線路も繋ぎ、鉄道で物資を大量にウクライナに運べるようにしている。この補給を止めないと、ロシアは勝てない。

この補給ルートを止めるために、戦術核ミサイルを使うことも想定する必要がある。ポーランドは、NATO加盟国であり、全面戦争になるが、ロシアが勝とうとすると、その可能性も出てくる。プーチンは自分が死ぬなら、道連れにする可能性もある。ロシアの負けが見えた時点が危ない。

このため、米国はプーチンの精神状況を調査する必要性を見ている。

もう1つが、ロシア軍事専門家は、ロシアの弾薬の消耗で、今後3週間で停戦するというが、プーチンが生きている限り長期戦になるとみる。プーチンは負けるとクーデターで殺されるからだ。死に物狂いで戦争遂行を行う。

すると、ロシアは1日150億ドルの戦費が必要であり、戦争物資を優先するので、国民への物資の不足が出て、かつ、ルーブルの価値が大幅に落ちて輸入もなくなり。国民生活は相当に苦労する。EU諸国はロシア向けの船便を止めたことで、日用品もなくなる。

これに、いつまでロシア国民は耐えられるかである。国民の不満爆発でクーデターになる可能性もあり、精神状況と、国民の不満の両方を見ないといけなくなる。

すでに、富裕層のロシア人たちはフィンランドに脱出している。この動きも加速する。ロシアの国力消耗と貧困化が進む。

そして、反対に世界は、ロシアに資金や物資を補給する国にも経済制裁を行うことになり、その対象国に中国も含まれることになる。これは東西冷戦構造になる。世界の分断で、グローバル経済は崩壊する。中国からの安い物資がなくなることになる。

このため、世界的にインフレが加速する。日本は貿易量の多くを中国依存であるが、それがなくなる。代わりに、円安になり、中国で生産していた物品の多くを日本で作ることになる。人手はロシアやウクライナ、中国などからくる難民、移民たちがいる。

ロシア包囲網に加わらないのは、インド、中国、中東やイスラエル、トルコなどであり、トルコはウクライナ軍にドローンを大量に供給し、かつ操縦士も送り込んでいる。一方、ロシアやイランからのパイプラインがトルコを通るので、経済的な関係もある。トルコは両方から利益を得ることができることになるが、米国の説得でロシア寄りから脱却した可能性もある。

イスラエルは、ロシアに電子兵器を補給していてお得意先である。それと、中東での戦争時、ロシアの参戦を恐れている。

米国は、2正面作戦を行う必要になり、その分、戦略が分散して、日本やインド、豪州などの負担が増えることになる。

日本は、中国と北朝鮮に加えて、ロシアにも対することになる。3正面作戦となり、苦しくなる。恐れていた事態になってきた。

さあ、どうなりますか?

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